疑惑と真実
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あの出来事から…武斗は放課後、本当に私を "尾行" して来るようになっていた。
武斗はコソコソと隠れて…いるつもりなんだろうけど、それはバレバレすぎだった。
武斗自身は恐らくは…いや、確実に私が "尾行" のことに気付いていないと思っているのかもしれない。
けれど、例え私があの電話を聞いていなくても武斗に尾行されたら絶対に気付く自信がある。
即ち、武斗が "尾行" というものに慣れていない証拠だからである。
因みにまだ啓人と同居しているマンションまではバレていない。
何故なら私がわざと道を反れたり、啓人のマンションとは違う道に向かったりするから…武斗が私を見失ってしまうのだ。
それから啓人は武斗が私の尾行を始めたことを知っている。
もし啓人との同居がバレたらその時は啓人が助けてくれるらしい。
そんな言葉が嬉しくてたまらなかった私は啓人とずっとこのまま一緒にいたい――。
と、そう思ってしまったんだ――。
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