今は本当にますます啓人がいない生活なんて考えられない状態だった。
そう、あるひとつの問題を除いては――。
それはもちろん武斗のこと。
武斗は相変わらずだった。
私の父親に
あの電話以来、私の後を
私と亜季がご飯を食べに行ったり買い物をしたりする時も必ず武斗は尾行していて亜季も。
"まじ気持ち悪い。"
"気になってあんまり楽しめない。"
などともちろん武斗には聞こえないようにボヤいてたほどで―私も亜季のそんな言葉には賛同していた。
本当に
だけど、それもそろそろ厳しい状況になってきているのも事実で―このままでは本当に父親に私の居場所を知られてしまうかもしれない。
それだけはどうしても避けたかったから私はある行動に出るのだった――。