プロローグ
───子供の頃の記憶が今でも忘れられない。
『
『はあ?!やめてくれよ!冗談だろ?あいつに触ったらブツブツ
『あ〜!確かなんか男に触られるとブツブツみたいなの出るよな!』
『気持ち悪いわ、あれ!』
初恋の人のあの時の言葉───。
子供の頃から男の人に触られると
だけど、それでも触れられるのを必死で我慢して初恋の人にも嫌われないようにって…。
頑張ってきたはずだったのに………。
偶然聞いてしまった初恋の人の言葉に…。
私なんて……
最初から好かれてもいなかったんだって。
あの優しい笑顔も何もかもがただの演技だったんだって。
──知った時はショックを隠しきれなかった。
あの時は本当にこんな体の自分が憎くて憎くて一晩中泣いていた。
だけど、泣いたって治るものでもなくて……
"もう男の人になんて触らなければいいんだ"
そう自分に言い聞かせて過ごしてきた大学生活3年目のある日だった。
───出会ってしまったんだ。
君に─────。
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