苦手なもの




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お昼を終えて真由と会社に戻って来て午後からの業務に取り組み、定時十分前になった頃―。

営業から戻ってきた池上さんは部長に報告してから真っ直ぐに私のデスクまでやって来た。




神楽かぐら、お疲れ様!もう帰るのか?」
「お疲れ様です。もう仕事は終わったので帰りますけど…。」



私の主な仕事は事務だ。

だからほぼ一日中パソコンに向き合っている。


後はたまに部長に会議の準備を頼まれたりするくらい。



「そうか。なぁ、これから食事でもどう?」


池上さんはもう何度目かわからない食事に誘ってきた。



「ごめんなさい。これから約束があるので。」



いつも私はそう言って池上さんの誘いを断っている。


何故ならその言葉は嘘ではないから。


理由は……。

ほぼ毎日、廉は大学が終わったら会社まで迎えに来てくれるのだ。



「神楽、いつもそれだな。たまには俺と食事してくれたっていいじゃん!」


そう言ってなかなか引こうとしない池上さんに呆れが芽生えて私はとりあえず帰宅準備を済ませ課を出ようとした。


すると、そんな私の後を急いでついてくる池上さん。


相変わらず "食事行こうよ" なんて言いながら―。


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