Tone to affect a Heart
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──それから数ヶ月後。
私はPRISMのライブもだけれど、友人としてライブ前の楽屋にも遊びに行くようになっていた。
──ガチャ。
「こんにちはー!」
「……あ、
乙冬ちゃん!今日も来てくれたんだね!」
「もちろんです!PRISMのファンですから!」
「ありがとー!今日のライブも楽しみにしててねー!」
「はい、楽しみにしてます!…あ、これ差し入れです!」
「あ、いつもありがとうね!」
私が "差し入れ" のお菓子を楽屋のテーブルに置くと一番にお礼を述べてくれたのは……。
PRISMのボーカルであり一番のムードメーカーで会話をいつも盛り上げてくれる
武仁さんだった。
「…ほらみんなも
乙冬ちゃんにお礼言わなきゃ!」
「たけ、うるさい!」
そう、
武仁さんの言葉に呆れたように暴言を吐くのは……。
ドラムを担当している
緋呂さん。
普段はクールで必要最低限の会話はあまりしない人なのだけれど、
稀に武仁さんや正樹さんの発言に冷静な突っ込みを入れたりする。
「お礼なんて今更じゃん!ね、
乙冬ちゃん!?」
そう言って私に満面の笑みで同意を求めてくるのは…
ギターを担当している
正樹さん。
どうやら正樹さんは女の子なら来る物拒まずらしい。
「ありがとう!」
そして、そう優しく感謝の言葉を返してくれたのは…
ベースを担当していてPRISMのリーダーをしている和樹さん。
PRISMのメンバーはこの個性溢れる四人組バンドである。
「気にしないでください!私には差し入れくらいしか皆さんに感謝できないだけなんで!」
「えー!?そんなことないよ。俺達には
乙冬ちゃんからの応援が一番嬉しいし。」
そう言いながら私にゆっくりと近付いてきたのは…。
正樹さんだった。
叔父から初めて紹介された時も正樹さんは一番距離が近かった。
「…おい、正樹!それ以上は
乙冬に近付くなよ?」
緋呂さんがそう言うと正樹さんは途中で
歩みを止め緋呂さんのほうに振り返り言葉を返した。
「…は?なんで緋呂がそんな怒ってんの?」
「…なんとなく…だよ。」
「なにそれ。意味わかんねぇ。」
正樹さんの言葉にも
素っ
気なく言葉を返す緋呂さん。
だけど、緋呂さんが正樹さんに対して警戒心を強めているのにも実はちゃんと理由がある。
それは…………。
まだ、私と緋呂さんしか知らない事実──。
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