危険な学校 [11/26]



「響!」
「だから言ったんだよ?!美都みさと!」


響ちゃんが戻ってきて教室内の雰囲気は一気に重くなってしまった。

それと、同時に私のすぐ側にいる美都みさとさんは響ちゃんを見た瞬間に焦ったような表情になり慌てて弁解の言葉を述べた。


「…あ、響、こ、これは違うんだよ!」
「何が違うんだよ?!」
「…あたしは…ただ、突然響が出て行った理由を知りたくて…。」
「ふーん。それで?」
「え?」
「それで…。葵に無理矢理聞こうとしてたのか?」
「………。」


響ちゃんの言葉に美都みさとさんからは何も返答はなかった。


「俺が突然出て行った理由なんて…。直接俺に聞けよ。葵に無理矢理聞こうとしてんじゃねぇ。」
「ご、ごめん。」
「はあ?謝るんだったら最初からしてんじゃねぇよ。」
「………」


響ちゃんのそんな言葉には再度、美都みさとさんは黙り込んでしまった。

そして、美都みさとさんは私の席の側から離れ自分の席へと戻って行った。

その直後、響ちゃんが自分の席へと戻ってきて
私に声をかけた。


「…わりぃ。一瞬でも1人にしちまって…。」
「…あ、大丈夫!すぐ戻って来てくれたじゃん。」
「まあな。…この学校はヤンキーしかいねぇし…。葵のことは心配だからな!」
「あ、ありがとう。」
「葵、この学校にいる限りは俺から離れるなよ。まじ危ねぇから!」
「わかった!」


響ちゃんのそんな言葉が嬉しかった。

数時間前まではこの学校に編入したことを後悔していたのに…。


今ではそんな思いも薄れてきている。

まだこの学校に少し恐怖心はあるけれど、響ちゃんがいてくれるなら大丈夫──。

そう思うようになっていた。

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