恋敵は強者 [1/12]



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──あれから更に数日後。



私は響ちゃんに守られながらもなんとか学校生活を送っていた。


そして、今は授業中なんだけど…教室内は相変わらず騒がしかった。


先生も相変わらず注意なんてしない。



そして、響ちゃんは机に突っ伏して居眠りをしていた。



響ちゃんが言うには昨日もおじさんに夜遅くに呼び出されたとかであんまり眠れなかったみたいだ。



そんな響ちゃんの寝顔を見てると何だか穏やかな気持ちになってくる。



普段の響ちゃんとは違う無防備なところが可愛いと思った。



「…おい!アンタ、さっきから何ニヤついてんだよ?気持ち悪ぃな!」


響ちゃんの寝顔をじっーと眺めていると突然そんな声が聞こえて声のした方に顔を向けると、美都みさとさんが鋭い表情で私を凝視していた。



「てゆうか大体、響がアンタに構いっきりなのも気に入らねぇんだよなぁ。」


美都みさとさんのその言葉に私は反論できない。



私は本当に美都みさとさんが怖いんだ。




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