恋敵は強者 [2/12]



玲美れみちゃんが以前に言っていた言葉も気になるし。


それに美都みさとさんが私に話し掛けるといえば…

大概というか…全てが響ちゃん絡みだし。


美都みさとさんの表情も全然笑顔とかじゃないし。


だから私は美都みさとさんに話し掛けられるとどうしていいかわからなくなる。



美都みさと!」


私が美都みさとさんに怯えて固まっていると、突然誰かが美都みさとさんの名前を呼んだ。



「なんだよ?」
「それ以上、水瀬みなせちゃんに絡むのやめろよ!響に言われてんだろ?水瀬みなせちゃんに手出しすんなって。響に逆らう気かよ!」
「…そんなこと言われなくてもわかってんだよ!だけど、あたしは…───。」
「なんだよ、うっせぇな。」


美都みさとさんの言葉は遮られて突然聞こえてきた声にクラス全員が一斉に沈黙と共に体が固まっていた。



「…響!」
「あ?」
「…響はなんで…この女ばっか相手にすんだ?」
「…美都みさと、何が言いたい?」
「…あたしは…響がこの女ばっか相手にしてんのが気に入らねぇんだよ!」


美都みさとさんは叫ぶようにそう言った。


教室内は静寂に包まれている。



もちろん先生も突然の出来事に固まっていた。



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