恋敵は強者 [7/10]



響ちゃんはゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。


美都みさとさんはいまだに怯えたような表情をしているものの響ちゃんに言葉を放った。



「…響!ま、待ってよ!あたしは響が……す、好きなんだよ!」


私は美都みさとさんの突然の告白に驚きを隠せなかった。





――美都みさとさん、響ちゃんのこと…好きなんだ…。




だけど、響ちゃんはそんな美都みさとさんの告白にも動じず変わらないままの怒りを含んだ口調で言葉を返した。




「だから?」
「え?」
「俺が好きだからなんなんだよ。そんな理由で葵を傷つけようとしたってのか?」
「そ、それは…!!」


美都みさとさんはまた言葉を詰まらせてしまった。


「てゆうかお前が俺のこと好きかなんて前から知ってんだよ。だけど、今はそんなことどうでもいい。」


響ちゃんはその言葉と同時に美都みさとさんの目の前で立ち止まった。


「…響…ごめんなさい…。」
「あ?今更謝ったってもうおせぇんだよ!」


響ちゃんはそう言うと美都みさとさんの顔の前で右手拳をかざした。



――ヤバイ!このままじゃ美都みさとさんが殴られる!




私は美都みさとさんに酷い目に合わされそうになったのに…。


そんなことも忘れ思わず叫んでしまっていた。





[ 32 / 51 ]

*ページ移動*



*Top*