恋敵は強者 [9/12]



「響ちゃん!!美都みさとさんを殴ったらダメーー!!」


私のその言葉に響ちゃんは美都みさとさんの顔の前で拳を寸止めした。


そして、私の方に顔を向けると言葉を放つ。


「葵!なんで止めんだよ。こいつにお前傷つけられそうになってたんだぞ。」
「そうだけど、駄目だよ。私は美都みさとさんみたいに暴力は奮わないけど、美都みさとさんの気持ちわかるもん。好きな人の傍に別の女の子がいたら私だって嫌だもん!」



本当は響ちゃんが美都みさとさんや玲美れみちゃんのことを名前で呼んでるだけでも嫌だった。



だけど、それはさすがに言えなかった。



「……美都みさと!」



響ちゃんが美都みさとさんを呼ぶと美都みさとさんは響ちゃんに視線を向けた。



「葵の言葉に免じて今回は見逃してやる!だけど、今度また葵に "何か" したらその時は寸止めしねぇ。覚えとけよ。」
「……わ、わかった…」



響ちゃんのその言葉に美都みさとさんは少し小さめの声音で返事をして私の腕や服を掴んでいる数人の女子達に "行くよ。" と言って去って行った。



.



[ 35 / 55 ]

*ページ移動*



*Top*