恋敵は強者 [8/10]



「響ちゃんダメ!!美都(みさと)さんを殴ったらダメッ!!」


私のその言葉に響ちゃんは美都(みさと)さんの顔の前で拳を寸止めした。


そして、私の方に顔を向けると言葉を放つ。


「葵!なんで止めんだよ。こいつにお前傷つけられそうになってたんだぞ。」
「そうだけど、駄目だよ。私は美都(みさと)さんみたいに暴力は奮わないけど、美都(みさと)さんの気持ちわかるもん。好きな人の傍に別の女の子がいたら私だって嫌だもん!」



本当は響ちゃんが美都(みさと)さんや玲美(れみ)ちゃんのことを名前で呼んでるだけでも嫌だった。



だけど、それはさすがに言えなかった。



「……美都(みさと)!」



響ちゃんが美都(みさと)さんを呼ぶと美都(みさと)さんは響ちゃんに視線を向けた。



「葵の言葉に免じて今回は見逃してやる!だけど、今度また葵に "何か" したらその時は寸止めしねぇからな。覚えとけよ。」
「……わ、わかった…。」



響ちゃんのその言葉に美都(みさと)さんは少し小さめの声音で返事をして私の腕や服を掴んでいる数人の女子達に "行くよ。" と言って去って行った。




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