「…あ、いや、別に、"不都合" とか…そういうわけでは…ないんですけど…。」
佐々木はそこまで口にすると、何故かその後の言葉を詰まらせてしまった。
そして、俺は佐々木の "けど…。" の続きが妙に気になってしまう。
(まさか、コイツ…?!)
そう思考してすぐに…佐々木の妙な様子が気になってしまい、思わず尋ねてしまっていた。
「…お前…。まさか
「…え?」
俺の言葉に驚いたような声を出したのは…何故か矢野だった。
逆に佐々木は沈黙のまま顔を
否定しない──ということはつまりは図星というわけか…。
「…
俺がそう宣言すると、佐々木は唐突に顔を上げて口を開いた。
「わかってます!…だけど、俺も
佐々木はそう言葉にしてから矢野のすぐ側にあるボール籠を持って体育倉庫へと向かって
「…宣戦布告か…。上等じゃん!」
「…桜木…。あの佐々木って子…。意外と
「…みたいだな。」
「"みたいだな" って…。呑気ねぇ。」
「そんなんじゃねぇよ。あいつが何を仕掛けて来ようが…
「…あらそう…。」
普段は無口と言われている俺だけど、何故だか─秋斗や矢野には
まあそれくらい秋斗と矢野には俺が唯一心を開いているといっても過言ではない友人だからなのかもしれないけれど──。
──
"何があっても必ず守ってやる。"
…そう決めたんだ。
…だから絶対誰にも渡さない──。