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教室から出て階段を下り、下駄箱で上履きから
──部室の扉を開けて中に入ると
そこにいたのは…。
「…あ、律先輩!」
「お〜律!やっと来たか!」
俺と同じクラスのはずの秋斗がいつ部室に来たのか全然気付かなかった。
まあ俺はクラスメートの女子に引き止められてしまったから気付いてなくて当然なのかもしれないけど。
「そういえば…。律、佐原なんだって?」
「は?誰だよそれ!」
秋斗が突然発した聞き覚えのない名前に俺は聞き返していた。
「はあ?!教室で呼び止められてたじゃん!超絶美人の女に!」
そう声を荒げるように言葉を返してきた秋斗に少し呆れつつもふと思い出した。
そう、部室に来る前…。
教室で何故か呼び止められて─会話をする羽目になった原因のあの女のことを──。
「アイツ…。 "佐原" って名前なのか…。」
「え?クラスメートじゃん!なんで名前知らねぇんだよ!?」
「…俺が人の名前覚えるの苦手なこと知ってるだろ。」
俺は本当に興味ある人以外の名前は覚えられないしもちろん顔を見ただけでは名前なんて全くわからない。
だから俺が名前と顔を一致している人物なんて─
本当に
勿論だけど、部活のメンバーでいえば…。
何故なら
マネージャーとして入部してきた頃から気になる存在になった唯一の女の子だから…。
まあ
しかも俺が