君の嫉妬と優しさ ( 6/ 20 )


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「…突然だけど…。来週の土日祝日を利用して合宿するよ〜!」


キャプテンである畑山はたやま先輩が唐突にそんなことを言い出した。

もちろんその畑山はたやま先輩の言葉に皆は驚愕の表情で畑山はたやま先輩を見据える。


「…秋斗、マジで突然すぎるんだけど…。」
「だから最初に言ったじゃねぇか! "突然だけど。" ってよ!」


ある先輩の言葉にもそうサラッと言って退ける畑山はたやま先輩。


そして──。

「…ほら!今度試合あんだろ?それに向けての練習合宿だよ!」
「…別にいいけど…。俺、彼女と日曜デートする約束してるんだけど。」
「あ〜!そんな理由受け付けないよ。全員強制参加だから!」

畑山はたやま先輩のその言葉に一斉にブーイングが巻き起こったけど。

どんなに皆がブーイングを言っても畑山はたやま先輩には通用しないと悟ったのか──皆渋々ながらもその合宿に参加することを選んでいた。



そして、私はと言うと…。

バスケ部のマネージャーになって初めての合宿に胸を踊らせていた。


この3日間の合宿で新たな嵐を巻き起こす出来事がある──なんて微塵も知らずに──。



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