初めての恋人 ( 5/ 9 )


「…律先輩…どうしたんですか?」


私が思わずそう問い質(ただ)してしまうと律先輩は表情を一切変えずに──。


「…お前のこと待ってた。」


そんな言葉が返ってきて驚愕(きょうがく)したけれど、私はそれが嬉しくてたまらなかった。


「…私を、待ってて…くれたんですか?」
「…うん。早く着替えて来いよ。」
「はい!急ぎで着替えて来ます!」


私はそう返事をして駆け足で部室に入った。


部室の扉を勢い良く開けて中に入ると──。


「…あ!沙結(さゆ)ちゃん、お疲れ様〜!」
「…お疲れ様です!」


制服に着替え終わって身支度をしている畑山(はたやま)先輩がいた。


「麻子(あさこ)は?まだ片付けしてんの?」
「はい!まだ体育館にいると思いますけど…。」
「そっか。ありがとう。沙結(さゆ)ちゃんも暗くなってるから気を付けて帰るんだよ。」
「はい!お疲れ様です!」
「じゃあねぇ!」


畑山(はたやま)先輩は私の言葉にそう返事をすると部室から出て行った。


扉が閉まったのを確認してからジャージを脱いで制服に着替え始めた。



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