「…ずっと好きだったからさ。そんなすぐには諦められないよ。」
「それは困るなぁ…。」
佐々木君が再度発した言葉に返事をしたのは…。
いつの間にそこにいたのか──少し息を切らしてこちらに向かって来る律君だった。
「桜木先輩…。」
「別にお前が
「…桜木先輩と付き合ってるって知った時から諦めれてたならとっくの昔に諦めてますよ。」
「…ふ〜ん、そうか…。だけど、俺も絶対譲れねぇな。
佐々木君に向かって "
「…上等です!まだしばらくは
佐々木君はそれだけを言い放つとペンションの方への道程へと歩き出して行ってしまった。
「…相変わらずしつけぇ奴だなぁ…。」
律君は佐々木君の背中を目で追いながらそう小さく呟いた。
「…律君。」
「…ん?」
「どうしてここに…?」
2人っきりになって私はふと思い出したことを律君に問い掛けた。