Twi log

▽2018/05/05(22:00)

 あの日、ルフィが手を差し伸べてくれなければ、私はきっと誰かに背中を預けて戦うことの心強さを知らずに過ごして来た。誰かのために本気で勝ちたいと思うことも、失いたくないと必死にもがくことも、多分なかったと思う。
 だから。
「ね、ルフィ」
「ん?」
「ありがとうね」
 きょとん、と目を丸くして首を傾げる船長に、思わず笑みが溢れる。まあ、それも仕方ないか。本来なら、今日という日に相応しいはずの他の言葉があるのだから。
「どうした? おれ、何かしたか?」
 そうだよ。私は沢山のものを君に貰った。これからもいっぱい貰う事になるんだと思う。返し切れる自信はないけれど、それでも君が私を必要だと言ってくれるのなら、私と共に旅をしたいと言ってくれるのならば。
「あのね、生まれてきてくれてありがとうってこと! お誕生日おめでとう、ルフィ」
 私もいつも通りの笑顔で、それに応え続けたいと思うのだ。

船長おたおめ

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