02

ナルト君を先頭に、沢山の観光地を巡って気づけば夕暮れ。
途中、そういえば火影不在でも大丈夫なんですかと問えば、影分身がやってくれてるから大丈夫と言っていた。
それに風影が来るんだったら接待しねえとな!なんて言っていて、忍者って便利だなと思った。
あ、でもそれが簡単にできちゃうのはナルト君くらいなんだろうか。


「だー」

「うお!喋ったってばさ!」


日も暮れて来たので、そろそろ帰路につくことになった私たちは、ありがたい事にナルト君の家で晩御飯をご馳走してもらえる事になり、皆で一緒に帰る事になった。
ヒナタちゃんの手料理…!と内心テンションがじわじわ上がって来た私の元に届いたのは娘の声。
声のした方に視線を向けると、娘を抱っこしているシンキ君の横にボルト君がいて、喋った喋ったと騒いでいる、


「起きてるじゃん。でも機嫌良いみたいで良かった」

「名前、こいつ今喋ったってばさ!」

「うん、最近声出すよ。だー、とか、うーとしか言わないけど」


ねー?と娘の顔を横から覗き込み、唇を尖らせてチュチュチュっとキスする真似をしてやるとキャッキャと喜んだ。おー機嫌良いねえ。

抱っこ紐から垂れている手足をバタバタとさせて、笑っている娘の頭をシンキ君が撫でると静かになって目を閉じた。え、なにその技。いつ習得したのそんな技。
スヤスヤと寝息を立てだした娘を見て、そのまま反対側にいたボルト君を見やると私と同じように驚いていた。


「撫でてやると、眠ります」

「……お前、なんかすげえな。名前よりあやすのうめーんじゃねえの?」

「……………ツライ」



……



「座っててもらって良いのに」

「いやいや、手伝いますよ」


いつもより倍程の、大勢分の料理を作らないといけないヒナタちゃんを手伝おうと、娘の食事を先に済ませてからキッチンへ。
このナルト君の家は漫画で少し見た事あったけど、やっぱ綺麗にしてるなあと感心。
ヒマワリちゃんも率先してお手伝いして、なんといい子なのだろうか。

お客様だからいいのにと遠慮するヒナタちゃんに、手伝わせてくださいと、腕捲りをしながら言うものの、人の家のキッチンに若干緊張してしまう。


「人の家のキッチンって勝手が分からないですよね」

「え?!あ、そ、そうですね、えーと、何しましょうか」

「ふふ、じゃあ、お野菜切って貰える?」

「オッケーです!」


考えてた事読まれた?!と少し驚いてしまった。
包丁はこれ使ってねと、丁寧に渡されて、
受け取る時にヒナタちゃんの手に少し触れてドキドキしてしまった。
女子をもまでドキドキさせてしまうヒナタちゃん…可愛い。

上手だねと天使の笑顔で言われて、いやあ…と照れてしまうが、テキパキと料理に勤しむヒナタちゃんの手際の良さに感嘆する。
自分も、料理はフィーリングなんて思いながらなんとなく作るのは卒業しなきゃいけないなあと思った。


それから皆で食卓を囲む。
食事をして、その後大人四人でお酒を嗜みながらなんでもない会話を楽しんでから、そろそろ御暇させてもらおうと立ち上がった。

またお邪魔させてくださいと言いながら娘を抱こうとすると、食事が終わった後からずっと娘を見てくれていたヒマワリちゃんが寂しそうな顔をした。
ぐうかわなんだが。


「…また遊びに来てね」

「勿論!娘の遊び相手になってくれてありがとうねヒマワリちゃん」


玄関先まで送って貰って、ヒマワリちゃんの身長に合わせて娘を抱きながらしゃがむ。
娘の手を持ってバイバイとすると、ヒマワリちゃんも振り返してくれた。


「…ねえ、パパ、ママ。私も妹が欲しいなあ」

「えっ!」


ヒマワリちゃんの突然のびっくり発言にヒナタちゃんとナルト君は赤面。私は驚きつつも内心ニヤニヤ。
ちゃんとお姉ちゃんするよ?なんて言いながら父の袖口を引っ張るヒマワリちゃんの様子に、ナルト君はあわあわと慌てながらなんと返せばいいのか戸惑っていて。
ボルト君でさえも何言ってんだ!とヒマワリちゃんに少し顔を赤くしながら言っていた。
マセガキか。


「あ〜…ヒマワリ、妹は、その、ま、また今度な!」

「ほんと?!やったー!絶対ね!パパ!」

「あ、ああ…絶対、だってばよ」


いやいや、そんな返事を本当にしていいのか。
娘にしてしまった約束は守らないと嫌われるぞと咄嗟に思ったが、ヒマワリちゃんを見てみると将来の妹の姿を想像して目を輝かせている。
……ああ、これはもう絶対約束守らなきゃな。

頑張れナルト君、ヒナタちゃん。