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もういいとにかく今日は帰るよ!と我愛羅君の手を引き帰路を急ぐ。
じっと黙って手を引かれついてくる我愛羅君はまだ異世界にいるという事を分かっていないんだろうか、まあ私がもしあちらの世界に行ったとしたら理解するのに時間はかかるだろう。
だけど自分がその世界でどうあるべきかというのは直ぐに理解できる、それは私がナルトの世界の事を知っているからか。
…言った方がいいのかな、貴方は漫画の中の人なんだよって
いやいや、未来の事を教えていいものなんだろうか
ああもう、分かんないよ
結局家に着くまでの間一言も交わさなかった。
ここへ来たのがナルト君だったら、カカシ先生だったら、もっと私の生活は楽だったかもしれない。
サスケは…一番遠慮したい。
とかそんな事、今となっては考えても無駄なんだ。来たのは我愛羅君。
我愛羅君が帰るまで世話をするって決めたのは私なんだから。
とはいっても、私の世界だと我愛羅君は一部の人にとっちゃアイドルみたいなもんだから。
そんな人たちに見つかったりでもしたら
上出来なコスプレと勘違いされてもてはやされるか、逆トリだーー!!と騒がれるかのどちらかであって、やっぱりもう少し自分の状況を理解していただいて大人しく粛々と生きてもらうしかない。
それをどうやって理解してもらうか…。
そんな手段、思いつかない。
もう強制に強制を重ねるしか……。
「我愛羅君。私の世界は金がモノを言うんだ。生きていくにはお金が必要。お金を稼ぐには仕事しないといけない。仕事とは様々なものがあって、でもどれも我愛羅君にとって脅威になるようなものなんて無いの。今日みたいに見張らなくても大丈夫。何もしないから。」
「…」
「我愛羅君はこの世界の人間じゃないって言ったよね?それは多分私じゃなくても分かると思うんだ。だから無闇に外に出ないで欲しい。」
「それは、皆俺の事を知っているという風に聞こえるが?」
う、うん知ってるけどね、知ってるからそんなキュートな顔を外に晒さないで欲しいんだけどね?
「そんな赤ーい髪しておデコに愛って書いた奴この世には居ないんだよ!異世界から来たとは分からなくてもアイツ様子おかしくね?!てなるからね?!しかも砂操ったりピョンピョン屋根伝いに飛ばれたりしたらもうお伽話の世界だと誰でも思うからね?!それを言ってんの!私は!」
だから外では普通にして、なるべく人目につかないようにして欲しい、外へ出るにしても帽子は必ずかぶって。
「お願いだから!」
パン!と両手を顔の前に合わせ頭をさげながら懇願の態度を取る。
なんでここまでするのかと問われればそれは分からないけど、我愛羅君が可愛いからということにしておこう。
独り占めしたい訳では決してない。いや、したいけど。
「…簡単に頭を下げるな。お前の言う事はよく分かった。俺もただお前を見張りに行った訳じゃない、俺を見る周りの好奇の目、元いた里から受ける目とはまた違った雰囲気だった。町の様子もやはり違う。再確認した」
「お、おお」
分かってもらえ、た?