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「セェェェェェェフ!!」
やりました。やりましたよ神さま。始業時間3分前、見事に到着着席。周りの同僚から寝坊?と声を掛けられつつも間に合った事に私は心の中で歓喜した。
おはようございます、と現れた部長に皆で挨拶をし朝礼を行なってから自分の仕事に取り掛かる。連休明けの仕事ってなんでこんなに量があるのか。嫌がらせ?嫌がらせなの?
「名字、ちょっと」
「はい?え、なんですか?」
コツコツと作業に没頭していると部長から呼び出し。私なんかした?遅刻してませんけど?何もミスとかしてないのに何の用さ。と悪態をつきながら部長の元へと移動する。
「お前、朝猛ダッシュしてたでしょ。寝坊してんじゃなーいよ」
「げ、見てたんですか。」
「お前男でもできたの?」
…は??!!な、なななな何言ってんの?!頭ど突かれたいの?!死ぬの?!
「あ、部長?仕事中ですけど今」
「ん?まあいいけど、今日仕事終わったら飯、付き合ってよ」
「え、あの…ちょっとム、」
「拒否権なーし」
ええええええええなんなのコイツゥゥウウウ。
はい、じゃあ仕事頑張ってと笑顔で言われ何がなんだか分からないが自分のデスクに戻る。
我愛羅君が来てから同僚の誘いなどは一切断ってすぐ家に帰っていたが、上司からの誘いを、しかも拒否権なしとか言われるとなかなか断れない。前ランチしてた時仮病使って途中退散しちゃったしな…。
とりあえずお昼休みにでも我愛羅君に連絡しないと。
それから間黙々と作業に取り掛かりいよいよお昼の時間がやってきた。
お昼までに完了しておきたかった仕事も完全にはできておらず、今日はコンビニでサンドイッチでも食べながら仕事しなきゃと思いながら財布だけ持って会社を出る。
「あっ、携帯も持って来れば良かった。ま、戻ってから電話かければいっか」
我愛羅君、何してるかな。朝ご飯ちゃんと食べたかな、お昼も食べるかな、とか考えながら昼食を買いすぐに会社に戻った。
自分のデスクに座ってサンドイッチを頬張り、カバンに放り込んだ携帯を探しながらパソコンを触る。
「お、あったあった…と。って、え?!」
携帯を取りだし早速我愛羅君に電話をかけようとしたが、まさかの電池切れ。
昨日充電せずに寝ちゃったから…。まじか。
充電器無いし、誰か持ってる人探すか、って言っても今お昼だから誰も居ないし!えーんどうしよう…
「充電器買いに行くか!」
幸い近所に電気屋さんがある。会社が街中で良かった。電源タップと、USBコード…、あーん!痛い出費!でも会社の電話使うわけにいかないしそもそも我愛羅君が持ってるサブ携帯の電話番号なんか覚えてないし。やっぱ充電器買いに行くしかないな。
よし、と残りのサンドイッチを平らげ財布を持ち会社を出ようとカーディガンを羽織って意気込んだ。
「あ、いたいた〜。名字、お前ちょっと第二会議室まで五つお茶持ってきてくれない?」
「え!ええ、え、お茶出し、ですか…?」
「そ、昼に悪いけどさ、お願いね」
あ!私用事が!と発した声も虚しく突然現れて私に任務を言い渡した後すぐさま消えて行った。まるで瞬身の術、流石は現代のはたけカカシである。私の勝手な妄想だけど。
ほんっとに部下の意見全く聞かないよね!日本の会社って!
「もぉおおおお!茶、五つね!了解だよ全く!」
愚痴を零しながらも日本の会社に所属している私には拒否する事もできず言われた通りにお茶を会議室まで持っていく。
連絡、取らないでも大丈夫…かな。