04
「助けてくださってありがとうございました!」
「いやあ、まさかあんなとこから人が落ちてくるなんてびっくりしたってばよ。」
崖から落下したのを咄嗟に助けてくれたのは今の火影であるナルト君、
…火影様って言った方がいいのかな。
こんなに派手に登場とかしたくなかったのに。
火影岩に落書きをしていたボルト君は私達のすぐ側で駆けつけた木の葉丸君に説教を受けている。サラダちゃんも巻き添え食らってる…。なんかかわいそう
他の影達は会談もひと段落ついた様で、土影は暴言を吐きながら、雷影はダルそうに、水影はヤレヤレと言った感じで帰っていった。
「全くお前は!いつもいつもいつもイタズラばっかしやがって!少しは反省しろコレェ!」
「うっせーなあ!火影はタダのバカ親父だって事、他の里に分からせてやっただけだってばさ!」
これは…、我愛羅君も相当クソガキだと思ったけどボルト君もまた違った意味でクソガキだなあ。
隣から聞こえて来る騒ぎ声に聞き耳を立てているとナルト君が怪我は無かったか?と聞いてくるのでありませんと答えたところで、側からこちらを見ていた我愛羅君が近づいてきた。
ジリ、と無表情で詰め寄るみたいにして近づいてきたもんだから思わずナルト君影に隠れる。
「ん?…おいおい我愛羅、そんな顔してっから怖がってんだろ」
「…俺はこいつに用がある」
「用?なんだ、知り合いか?」
ナルト君はそういいながら折角隠れた私の前から退き、私は我愛羅君の前に姿を晒す事なった。
いやいやいや!ダメだよ!まだ大人我愛羅君に免疫ないから!色んな意味で死ぬ!死ぬからあああ!
「…20年ぶりくらいになると思うんだが、」
「え!ちょ、ちょい待ち!」
私の目前まで来て上から見下ろす形で話し始める我愛羅君。
ちょっとなに普通に話しようとしてんの?!
ほら!ナルト君だって、20年…?って疑問浮かべてるでしょうがああ!
別に、別にだよ?!昔の友人でしたなんて言ったら分かってもらえると思うけど!
でもその後もし私の年齢とか聞かれたら私なんて答えればいいの?!そのままの年齢答えたら我愛羅君が言う20年前だと私2歳だけど大丈夫?!
20年前のスレきった我愛羅君と2歳の幼児が仲良くなるなんて誰が思いますかああああ!!
「…なんだ」
「いや!えっと、えーっと、あ!私夕飯の支度があるから帰らなくっちゃ!じゃ!」
ナルト君はともかく頭の良いシカマル君に勘ぐられて色々聞かれるのなんて真っ平ごめんだ!ここは逃げるが勝ち!アディオス!と片手を上げ走り去ろうとするが、その瞬間何かが私の足に絡みついて盛大に転んでしまった。
「おい我愛羅!一般人だぞ!何してんだってばよ!」
「俺はこいつに聞きたい事が山ほどあるんでな、逃げてもらっては困る。…ナルト、一緒にきてくれ」
「え?…あ、ああ、分かった。」
うつ伏せに転んだままピクリとも動かずみんなの話しを聞いていると我愛羅君に私は色々話しをしなければいけない事が決定した模様だ。悲報。
ナルト君も同席してくれるみたいだからそこだけが救いだ。だってほら、適当そうだし。
木の葉丸君が横で、ボルトの事は俺がみっちり説教しときます!とボルト君とサラダちゃんを連れて行き、残ったナルト君、我愛羅君、シカマル君、それに途中からここへ来たカンクロウ君の4人は火影の執務室へ行こうと話している。
私はというと今だに砂が足を離してくれないので動けない。
なんか、デジャヴ。
初めて我愛羅君がウチに現れた時、今と同じように足を砂で圧迫されたっけ。私は1年程前の思い出だけど、我愛羅君は20年も前の話しだろうから覚えてないだろう。
あの時は完全に死ぬと思ったね。
はあ、とため息をついていると足からやっと砂が離れていく。
それと同時に私に陰がかかり顔をあげるとなんとシカマル君がしゃがんで私を見下ろしている。
「…お前、なんかめんどくせー事に巻き込まれてるみてぇだな」
「あ、あはははははは、なんかすみません」
立てるか?なんて言ってくる紳士なシカマル君はなんていい子なんだろう。
…って、今は子っていう年齢でもないのか。
差し伸べられた手を取り立ち上がって、お礼を言いながら服についた砂埃を払う。
「んま、じゃあ我愛羅がああ言ってるしな、付いてきてくれ、…ってかお前なんで靴履いてねえんだよ」
「え?あ、ははっ、靴履いて来るの忘れちゃって…」
「はあ?……つくならもっとマシな嘘つけよな。ま、良いけどよ」
ぐ、嘘ってバレている…!まあそうだよね、靴履いてくるの忘れて外出する人なんて完全にちょっと…変な人だもんね。
だけど部屋にいて気づいたら外だったから靴ないんですよとは言えない。
ははは、と乾いた笑いをしているとシカマル君は私の前まできてしゃがんだ。
「え、何ですか?」
「流石に裸足で歩かせる訳にゃいかねーよ、嫌だろうがほんの数分だ、我慢して乗ってくれ」
な、な、な、…
なんて男前なんだぁぁああああ!!
くそお、私の推しメンは我愛羅君なんだけど、シカマル君に変えようかな…
こんなにイケてるメンズになっちゃって私は感動してるよ。
普通の女子なら、ちょっと赤面しながら大丈夫です!とか言うんだろうけど私にはそんな可愛いらしいスペックは無いのでお言葉に甘えて背中に乗った。
断るなんてもったいないからね。
「では!お願いします!」
「…」
我愛羅君達はもう既に執務室に行っているようで、私はシカマル君におんぶされ、この自分の状況を上手いこと説明できるだろうかと考えていた。