06

「はあ?!連れて帰んのか?!どこに置いとくんだよ、こんな減らず口叩く女!俺は嫌じゃん!」

「な!減らず口とは失礼だな!カンクロウ君はそういうとこ子供の時から変わらないんだね!へーん!だ!」

「っ、こいつ!自分の立場分かってんのか?!」

「…二人とも止めないか、名前もあまり外で知った様な口を聞くのは止めておけ」


私を連れて帰る事に反対してきたカンクロウ君に反発しいがみ合っていると我愛羅君にそう言われ、押し黙る。

たしかに、なんでも知ってる風な感じを出しまくるのは良くないな、物騒な世界だし襲われたりしても困る。

ごめんと我愛羅君やカンクロウ君に謝り、やっぱり私、木の葉でお世話になった方が、なんて呟くと食い気味に気にせず砂へ来れば良いと我愛羅君に言われた。
それを聞いてカンクロウ君も、そこまで言うならと渋々だが了承してくれた様だ。


「よし、決まりだってばよ。…だがその前に、
その、俺達の事が描かれた本の事、詳しく教えてくれねえか?」

「…詳しく、ですか」

「ああ、これは極秘なんだが、今この世界に危機が迫っているかもしれなくてな、もし未来の事も知ってるなら、その危機も回避できるかもしれねえ。だから教えて欲しいんだってばよ」

「…そういう事ですか。でも、」


多分、大筒木とかの事言ってるんだろうな。でも残念だが、いくらボルト君の事も知ってるってなっても、ボルトは今連載中で、アニメだって始まったばかり。今のところ漫画とアニメの時系列とかもちょっと違うみたいだし。中忍試験辺りくらいまでしか分からない。まあ漫画とアニメの違い云々は言わなくてもいいでしょ。
でも未来の事を言って、それと違う未来が来る可能性もゼロじゃない。
原作では私の存在は無いんだから。

それを踏まえた上で、NARUTOという漫画があり、題名の通りナルト君が主人公で、その話は第四次忍界大戦が終戦した所で完結したという事。その15年後くらいのお話という事で今度はBORUTOという連載が始まり、火影の息子であるボルト君が主人公で、今のところは世界の危機を匂わす様な事が少しは描かれているけど、詳細も、これからどうなっていくかもその辺りは正直分からない。そう伝えた。


「…そんな感じ、です。」

「そうか…。」

「なんか、ガッカリですよね…。一番聞きたい事知らないとか。すみません、役に立てなくて」

「いや、謝る事ねえってばよ。未来の事教えてくれなんて野暮な事聞いちまって、すまねえな。」


でも俺が主人公ねえ、この世界がお前の居る世界では本の中の話っていうのは驚きだけどよ、悪い気はしねえな!
なんて、まるで私をフォローしてくれるみたいに言うナルト君。
いやあ、ほんと、ここまで言っちゃって良かったのかなあ、バチが当たって突然襲われて殺されるとか無いよね?大丈夫だよね?


「まあ、それでだ、さっき我愛羅も言ってた様に、この事はここに居る奴らだけで留めておいた方がいいってばよ。どこからかこの事が漏れて利用しようする奴だっているかもしれねえからな。」

「あ、その事なんですけど…他にも言っておいた方が良いかなって思う人がいるんですけど…」

「誰だ、?」

「テマリちゃ…さん、には言っておいた方が…。一応我愛羅君のお姉ちゃんなんだし、」


今はシカマル君と一緒に木の葉にいるから頻繁には会わないだろうけど、突然帰ってきてどこの誰だかも分からないやつが弟と一緒にいるなんて、何故?って、私なら疑問に思う。
そうなったとき上手く誤魔化せるか分からないし。
それなら最初から、本の事は伏せつつ、違う世界から来た事とかは言っておいてもいいと思う。

それともう一人、我愛羅君が私を砂に連れ帰って一体どこに住まわせてくれるのか分からないけど、もし、もし一緒に住むなんて事を考えてるなら私の正体自体は言っておいた方がいいだろう人物がいる。シンキ君だ。

でも今この場でシンキ君の話をしてもいいんだろうか。
我愛羅君の家族の事だし、そこはナルト君に了承を得なくてもいいのでは?だいたい我愛羅君がいつ頃シンキ君を養子として迎えたのかが分からないし、今私がこの名前を言ってもしまだシンキ君を知らなかったらまたややこしくなりそうだと思い、ここでは言わない事にした。
後でそれとなくカンクロウ君にでも聞いてみよう。


「…テマリなら言っておいても大丈夫だろう、同性で1人でも事情を知ってる奴がいてもいい気もするしな。それは帰って俺から言っとくぜ。」


そこまで考えてくれるなんて、相変わらず頭の回転もさることながら、気も使えて。流石だ。

まあ、なにはともあれいつまでこっちにいるかは分からないけど、


「不束者ですがしばらくの間、よろしくお願いします」