04

完全に信用した訳ではない、変な動きをしたらすぐ殺す。と、とんでもない言葉をサラッと言いながら、私の腕から出て行き、
私を殺すと大変な事になるという真相を話せと無表情は言う。

おっとそうだね。
でもどこからどう話せばいいのやら。私が我愛羅の事を知っているというか、この世界では君は漫画のキャラクターなんだぜ!とは言わない方が良いかもな。未来の事も書いてあるんだし。
まずは自己紹介か。
当分はナルト読んだりアニメを観るのもお預けだな。


「よし、じゃあとりあえず君の名前を教えてくれ!私は名字名前と言います、名前でいいよ」

「………、砂爆の、我愛羅だ」


おお、この名乗りかた、聞き覚えがある。
何気に感動しながら我愛羅君ね、と復唱し、本題へ入る。

まず、我愛羅君のその格好は此処じゃ見かけない。それにその砂を操っている技みたいなものを普通に受け入れられない。見たことも聞いた事もない。まるでお伽話。だから我愛羅君はもしかしたら何かの間違いでそのお伽話の様な世界からここへ来てしまったんじゃないのかな?というかそれしか考えられない。と捲したてるかの如く早口で言う。

我ながらに良い線いってるとおもう。嘘もあるけどお伽話の世界から来たってのはまあ真実みたいなもんだし。うんうん。
砂を操る技と言ったのも、突然忍術とか言ってしまうと全てが崩れてしまうから。忍者ぽいワードを出してくれれば、この世界に忍者は居ないと言えるんだけど。そしたらさらに真実味が増す。

一瞬考えるような素振りをして、再度私に向き直り、格好は各里で違いはある。忍術の種類も数え切れない程存在するゆえ見た事ない術なだけかもしれない。お伽話から出てきたなんてそんな馬鹿げた話信じられない。お前が世間知らずなだけだ、と。

…今忍術って言ったね。はっきり言ったよね。よしよし
今からお伽話の事信じさせてみせるからとりあえずその眉間にシワを寄せてこちらを睨むのはやめてくれ。そして何気に悪口を言うな。


「忍術?、って、さっきの砂のヤツが忍術って事?我愛羅君忍者なの?」

「ああ、そうだ。俺は風の国、砂隠れの忍だ」


この子無表情で無口ぽいキャラだと思ってたけど結構口軽いんじゃないの、
まあその方が有り難いけど。

あくまで何も知りません風を装って、忍者って…、風の里?とうわ言のように呟いた後、私が一番言いたかった事を我愛羅に伝える。


「…忍者はこの世界には居ないよ。昔は居たみたいだけど、でもそんな砂を空中に浮かべたりするような忍術は無かったと思う。それに砂の国なんて国、聞いたことない。ここは日本だよ」

「…にほ、ん?忍が存在しないだと?」

「う、うん」


日本って聞いたことない?と尋ねると知らないと言う。そりゃそうだ。
これで自分が異分子だとなんとなく分かってもらえたかな?と黙ったままの赤毛を見ていると、言葉が通じるのはどうしてだ、と。
……そうきたか。ああもうなんにも分からないフリして説明するのも面倒くさい。
面倒くさいのでお伽話だからじゃない?と適当に返した。
言ってる意味わかるでしょ?このニュアンス汲み取ってよね。

…この辺で外にでも連れ出してみようか。建物や車を見ればコレはなんだとなるでしょーよ。ナルトの世界には高いビルも車も電車も無いはずだからね。


「考えてもラチあかないし、外にでも出てみる?何か分かるかもしれないし。」

「……何かしでかそうとしたら殺す」



……。

ふ、二言目には殺す殺す言っちゃってええええ
なんもしないっつってんだろこの狸が。
我愛羅は好きだし可愛いと思うし今は怖くもなんともないけど、
帰れるまでウチに居ていいって言ったのは私なんだけど、この先やっていけるか不安すぎる。はあ。