抱き寄せる

「おいで、ひな」
 鶴が私を呼ぶ。横たわった私を後ろから抱き寄せる。おいで、なんて言っておきながら、自分から引き寄せるだなんてと、少し笑ってしまう。
 眠っているのに、鶴のことを近くに感じられる。いや、眠っているからか。寝ているのに、頭は起きているような不思議な感覚に戸惑う。
 遠くで鶴が何か話していたのだけれど、不完全に覚醒している私の感覚器では捉えることができない。ああ、神さまみたいだなあと改めて思った。みたい、じゃなくて、本当にそうなのだけれども。

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