変な夢を見た。昔のクラスメイトに会った。鶴丸国永どころか、鶴は居なかった。
 不安に駆られた。鶴に置いていかれそうな気持ちになった。
 一人きりのときに一人になるのは嫌だった。
「置いていかないで。一人にしないで」
 きっとそう言ったんだと思う。すると、
「……そろそろだと、思ったんだがなあ」
と、声が聞こえた。
「そう言われちゃあ、離れたくても離れられんわな」
 鶴にぎゅっと抱き締められて、私は彼にしがみつく。あ、よかった。まだ、一緒に居ていいんだ。

「……いつだって、置いていくのはきみじゃないか」
 誰も来られない世界で二人きり。あの日みたいな、幼い姿で手を繋いでいた。

prev top next