目を閉じて
「どうせきみは忘れてしまうんだろうなあ」
鶴は言う。私だって忘れたいわけじゃない。でも、ここを離れたら思い出せなくなってしまう。まるでこれが夢であると証明するように、消えてしまう。
鶴が口を開いた。何かを私に伝えた。やっぱり、私は覚えていられなかった。
幼い姿の鶴と私が笑っているのが見えた。手を握って笑っている。私は、何を約束したんだろう。
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