みゅみゅみゅ

「……つる、つる」
「うん」
「……みゅ……うたあわせ……」
「良かったなあ」
「うん……」
「仕事を早く終わらせて更にタクシーまで使って家に帰って、風呂好きなきみがシャワーで済ませて食事を終えて、画面の前で一〇分前には待機してたのには驚いたぜ」
「それだけ見たかったの……」
「葵咲本紀は」
「円盤まで待つ……」
「そうか」
「……なんかもうほんと、良かった……昔みたいに考察とかは頭が働かなくてできないけど……」
「まるで神事だったなあ」
「まるで、じゃなくてそうなんだよ」
「そりゃあファンが増えるわけだ」
「やっぱミュはいいなあ……」
「舞台も好きだがなあ。好みで言うなら再演のあの鶴丸国永が好きだ」
「ん?」
「お?」
「珍しく意見の不一致。いや私もステは嫌いじゃないけどミュのがやっぱ好き。三日月こわい病をミュが払拭してくれたし」
「……いやいや、驚いた。今までこんなこと無かったよな?」
「無かったねえ」
「……」
「つる? なんで嬉しそうなの?」
「そう見えるかい?」
「うん」
「そうか……」
「つる? ……つる? おーい」

prev top next