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「始めようか、有精卵共!戦闘訓練のお時間だ!…いいじゃないか、皆!カッコイイぜ!」

外の光が眩しくて、目を細める。響くオールマイトの声に身が引き締まる思いがする。敵退治は主に屋外で見られるが、統計で言えば屋内の方が凶悪敵出現率は高いのだそうで、今回の戦闘訓練は屋内戦らしい。グループで、2対2…というか。2で割りきれないのでは…??

「ぶっ飛ばしてもいいんスか」

「ぶ!?…あ、あの、2で割りきれない気がするんですけど、どうするんですか?」

爆豪くんにビビりながら口にすると、後から次々と質問が上がる。オールマイトが頭を抱え、聖徳太子と叫ぶのもわかる。少しして、オールマイトが紙を取り出して読み上げた。

いち、敵がアジトに核兵器を隠している。

に、ヒーローは制限時間内に敵を捕まえるか核兵器を回収すること。

さん、敵は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえること。

「あとグループわけはくじで、割り切れないのは、3対2で!」

「適当な上に、数を揃えなくてよろしいのですか!?」

「敵が同じ人数とは限らないからね!」

「なるほど!」

飯田くんが納得している横で、設定が海外ドラマみたいだ!なんて感心しているうちにくじの順番が回ってきて、そっと引く。書いてあるアルファベットは、"I"だった。周りを見渡すと、同じアルファベットのボールが空中に浮かんでいた。って、空中?えっ?

「!?」

「あ、一緒だ!よろしくね!!」

何かに手のひらを掴まれて、上下に振られる。どきどきだね!頑張ろうね!と明るい声が響いた。固まっていると、とんとんと肩を叩かれる。振り返ると、頬をかいた男の子が1人。とりあえず話したことない人だ。もしかしたら、挨拶くらいはしたかもしれない。

「俺も、なんだけど…よろしく。俺、尾白猿夫ね」

「あ、よろしくね!3人チームだ!」

「え、えっと…??」

まだ状況が飲み込めないけれど、手を握られている感じはそのままだ。よく見ると、下に靴がある。それがしきりに動いている。えっと、これは…。

「あ、そっか。私個性、透明なの!葉隠透!」

「あ、なるほど…!ご、ごめんね、私刷印ナマエ。個性はえっと…紙を出します!」

端的に伝えると、分かりやすくていいね!と透ちゃんにテンション高く返される。

そして、オールマイトが1回目の対戦相手のくじを引いた。ヒーローは、緑谷くんとお茶子ちゃんチーム、敵は…。

「爆豪くんと、飯田くん…」

「なんだか不安そうね、ナマエちゃん」

「えっ、いや…。なんかこう…すごい突っかかってたし、あの人」

梅雨ちゃんの声に苦笑いを返した。詳しくはないけれど、恐らく緑谷くんと爆豪くんは昔からの知り合いなんだろう。何があったのかは知らないけれど、一方的に爆豪くんの方が喧嘩を売っているように見えるのは確かだ。戦闘訓練とはいえど、ちょっと見るのが不安になる。

何もなきゃあいいけど。…無理か。

近くで響く爆発音を聞きながらそう思った。

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