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「なんつーか、相手が悪かったな…」
ぽんと瀬呂くんに肩を叩かれ、同情されてしまった。頑張ったんだけどなぁとしょんぼりしていると透ちゃんが、元気だして!と励ましてくれる。
「3対2であれだろ…圧倒的すぎるわ…」
「近距離戦闘員がいないと、ナマエちゃんにはかなり不利な状況だったのは確かね」
「近距離の尾白は、動けなかったわけだしなぁ」
「本当、ごめん…」
「いやいや、私の決定力不足が問題なんだと思…」
そこで私は言葉を切った。遠慮がちに教室の扉が開いたから。そこには、リカバリーガールの所から戻ったばかりなのだろう緑谷くんがいて、腕に包帯がぐるぐると巻かれていた。わっとみんなが駆け寄っていくのを眺めていると、とんとんと誰かに肩を叩かれる。
「なあなあ、刷印。今度飯行かね?何好きなん?」
一瞬固まって、理解して、目を瞬かせる。あ、この人私に言ってるのか。さっきお茶子ちゃん誘っていなかったっけ?いや、気のせい?
…というか。
「えっと…あの、誰ですか」
「酷っ!?…俺、上鳴電気ね。よろしく!」
私の名前は知っているらしいので、自己紹介は省くことにする。節操ねぇなァと呆れたように瀬呂くんが言っていることからして、彼は軽いのだと勝手に理解した。
「あれ?お茶子ちゃん、緑谷くんは?」
さっきまでいたと思ったのだけれど、いつの間にやら彼の姿が消えていた。お茶子ちゃんが眺めている窓の先には、緑谷くんと爆豪くんが向かい合っているのが見える。
「何話してるんだろ…。なんか不穏な雰囲気が…」
「男のインネンってやつです」
「因縁?」
「インネンってやつです」
「色々あるって事ね。ケロ」
「そ、そうなんだ…」
梅雨ちゃんやお茶子ちゃんと並びながら、彼らの姿を眺めた。2人がいい方向にいきますように、と。
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