ガラガラというポケモンがいる。
私の父は、生息地とポケモンの生態の関連性についての研究をしている。だからアローラなんてのは、素材の宝庫的なところあるわな。
他地方とのガラガラと比較するため、アローラのガラガラの踊りを撮影するよう特命を受けた私は、カキに頼んでガラガラの全力を撮影させてもらっていた。
「カントーのガラガラは踊らないのですか」
「踊らないし愛想も悪いね」
「そうか」
まぁこっちのガラガラも無表情だが。
骨を振り回しながら儀式的な踊りを見せるガラガラに、あらゆる方向からカメラを回す。何故かいる山男のダイチが邪魔だが、フォトショで消せばいいだろう。
こっちのガラガラは怨霊的な存在としてアローラ人からは恐れられているらしい。そのためガラガラを使うトレーナーは少ない。しかも洗練された踊りを舞える奴など限られている事から、カキに頼らざるを得ない状況であった。
忙しいのにすまんな、と思いつつ、カキも現役のファイアーダンサー…ガラガラの様々な舞を解説付きで披露してくれて、案外まんざらでもなさそうだったから、私は安堵する。普通にいい子だからなカキは。ちょっと何かがおかしいけど。
「アローラのガラガラ使いの間では一時期、ガラガラに求婚の舞を踊らせてプロポーズするのが流行ったんだ」
「へー」
「死んでも一緒にいてほしいという意味を込めているようです」
ロマンチックやん。ゴーストタイプならではですね。このように雑学を交えながらカキはガラガラに踊りを指示している。
どうやら求婚の舞を踊っているらしいが、さっきから見ていても正直私には違いがわからない。
マジで何が変わった?カキの試練のクイズは難易度底辺だったのにこっちは全くわからないんですけど。
骨を振り回す回数…?などと考察していると、カキはガラガラを見て何かに気付いたのか、ハッとして私を振り返った。
「い、今のはレイコに求婚したわけではありませんから!」
わかっとるがなと返せば、それはそれでちょっと…みたいな顔をされ、男心のわからないレイコであった。