ネオンの微熱
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〇
実質土日がインターンで埋まるわけだから、一週間フル稼働なわけだ。
さすがに疲れた。
それでも嬉しいことがある。スマホを取り出せば瀬津の連絡先がすぐに見れた。画面を見つめ自然と頬が緩む。顔を合わせるまでは瀬津に対する怒りさえも持っていたのに。
元気そうだった。相変わらずだった。
それだけで何か心が軽くなったような気がする。変わらないあの笑顔が見れてよかった。ただでさえ細い目が笑うとなくなる、あの笑顔。
話したいことはたくさんある。意図的に俺は避けられていたと思っていた。そうでなかったにしても、何かしらの理由があっておかしくない。もし何か誤解をされているのであればそれを解きたい。
そして、もし宮原さんと付き合っているなら…。
俺に何も言う権利はない。
心のどこかがずっともやもやする。瀬津のあの宮原さんを見るどこか熱っぽい視線。困ったように助けを求めるあのアイコンタクト。迷わずに出る電話。
「…嫉妬なぁ」
どうやら自分は思った以上に心の狭い人間らしい。
思うところはありすぎるくらいにあったが、今は明日からのインターンで東京へ行けることが楽しみでならなかった。
明後日、また瀬津に会える。二人で話せる。
嬉しさと緊張が入り混じったこの気持ちは、高校生の毎日顔を合わせていたころには感じたことのないものだった。
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