止められない機械の街





「キャ〜!ステキ〜‼︎」

汽車に揺られ続けてたどり着いた場所はウィンリィーが来たくて楽しみにしてた街

「このオートメイル‼︎」

隣で宝石に目を輝かせてる女性とは違いウィンリィーはオートメイルに夢中、そんな若乙女とはかけ離れた姿にエド達は若干引いてる

「……暑い」



     [ 止められない機械の街 ]


「ラッシュバレー‼︎

『にわか景気の谷』の名の通りイシュヴァールの内乱があった時に義肢技術を発達させて急速に大きくなった街よ『オートメイル義肢の聖地』とも言われてるわね」
「本当だオートメイルだらけだね」

街は岩に囲まれ街中はオートメイルに囲まれてるラッシュバレーには人が多く地形のせいもあり気温が高い…ついて早々エドは腕の事など気にする事なく上着を脱いでいて、もちろんウィンリィーや令美も上を脱いで涼しげな格好をしているがそれでも暑い

「未だに国内のあちこちで戦火が上がってるから義肢の需要は多いいみたいね、本当はこんな商売が繁盛しない世の中になればいいんだけど…」

『おおおぉぉ‼︎』
街中を見て回ってる中、道のど真ん中で男集団が熱く盛り上がっている

「…何アレ…暑…私ムリ、パス」
エド達は興味惹かれたらしいが令美は断固拒否、1人だけ日陰のある場所へ逃げて行った

「…勝手だな…オレらなんも言ってないぞ…」
「それぐらい暑いのが苦手じゃないのかな、兄さん」
「美・少女なんだから仕方ないじゃない!」
逃げた令美を見つめながらエドは呆れたアルがフォローし、若干一名…愛でおかしな感想を述べたウィンリィーに兄弟はもう何もリアクションしなかった…


日陰でアリスを使い涼んでいた令美の前に数分後エド達が戻ってきた…エドだけパンツ一丁でボロボロになってるけど
「…なにかあったの?」
「さっすが聖地(メッカ)と呼ばれる街ね!みんな研究熱心だわ‼︎」
「だからってなんでオレが公衆の面前でパンツ一丁にされなきゃなんねーんだよ‼︎」
どうやらエドのオートメイルに注目が集まりその場で鑑賞会が始まってしまい、結果パンツ一丁らしい

「…アホ丸出し、早く着替えてよ」
「あっはっはっ大通りでパンツ一丁になった国家錬金術師なんてそうそういないよ兄さん!」
「あぁそうですね、フンドシ一丁のアルフォンス君!あとレイミは黙れ‼︎」
令美とアルがエドを馬鹿にしたらエドは怒りアルを泣かしていた

「ったく……ん?」
「どうしたの?」
そうしてエドがやっと服を着ていた時、何やらエドが慌て出した…

「…無い…」
顔を真っ青にしたエドがコチラを見て静かに言った

  「……国家錬金術師の証…

          銀時計が無い…‼︎」

「えぇーーーっっ‼︎⁇」

まさかの事態に驚き叫んだのはアルだけだった


「…ハァ…本当何かやらかさないと気がすまないの…」


退屈はしないが毎回巻き込まれるのは面倒だと感じた令美はため息をはいた…



        ◇◆◇◆◇◆




銀時計を探すため街の人たちに聞いてみれば「パニーニャ」と言う者にエドはスリにあったらしい…

「パニーニャ」は観光客をカモにしたスリで、どうしても銀時計を取り戻したいエドは「パニーニャ」の居場所を脅してでも聞き出していた



「うわーすっごい運動能力…サルみたいよあの女の子」

銀時計を返してもらう為パニーニャを見つけ出したが…パニーニャと言う少女は返す気ゼロ
仕方なしにエドは無理やりにでも取り返そうと錬金術まで使ったがパニーニャはそれをスルスルと避けていった

「うまくここまで来るかな」
「うん、エドならなんとかするでしょ」
街中であろうがド派手にパニーニャを追いかけ回すエド…そんな2人を遠くから見てるアル達はただ観戦してるわけじゃない

「早く捕まえてよ…帰りたい」
暑さにやられてる令美からしたら、さっさとパニーニャを捕まえて欲しい…手伝う気はないけど


「おおぉらァッ‼︎‼︎捕った‼︎」
屋根を飛び回るパニーニャの足元を錬金術で脆い物質に変え地面に落ちたパニーニャをエドが檻を作り捕まえようとしたが…

「店のおやじでした!」

檻の中に入っていたのはパニーニャではなく壊した店のおやじでエドはずっこけた

「ほいほいっ…とっ…」
「待ってたよ…」
上手く逃げたパニーニャだがそこにはアルが待ち構えており、エド達はなんとかパニーニャを捕まえることに成功した

「へっへっへっ…観念しやがれこのアマ!」
「兄さんそれめっちゃくちゃ悪役のセリフ…」
「早く取り返して休もうよ…」
やっと捕まえることが出来てエドが悪い笑顔でパニーニャを見るがそのパニーニャは捕まったというのに慌てることなく

「あぶないからちょっと離れてて」
「あ?」


なんともこの街らしく、パニーニャの右足はオートメイルに仕込まれてる刃でアルの作った檻を簡単に壊してしまった、しかも左足にはガバリン砲内臓…両足がオートメイルでしかも爆破までしてエド達は驚きア然としてパニーニャがその隙に逃げる
「…逃げられてるけど…」

「へっへー捕まえてごらん‼︎」
「逃げようたってそうはいかないわよ…」
逃げるパニーニャの手を掴んだのはエドでもアルでもない…
「でかしたウィンリィー‼︎その盗っ人はなすんじゃねーぞ‼︎」

「えぇ…はなすもんですか…

そのオートメイル、もっとよく見せてくれるまではなさない‼︎」

パニーニャの手を掴んではなさないウィンリィーの瞳は見事に輝いていた…目的がパニーニャの両足のオートメイルだとわかったエドとアルは綺麗にずっこけた

「…馬鹿馬鹿しい…」

…なんだかもっと面倒なことになった…と令美はため息ひとつはいた…




「すごいすごいすごい!初めて見るわこんなオートメイル‼︎」

捕まえたパニーニャの両足を見てウィンリィーは大興奮、ブツブツと何か変な用語を唱えてるウィンリィーに誰もついていけない…
「ねぇパニーニャ!このオートメイルを作った技師を教えて!」
「え?いいけど…すっごいへんぴな所に住んでるから案内が必要だよ」
パニーニャのオートメイルが気に入ったのかウィンリィーは技師に会いたがった…令美にはどれも同じに見えるが…

ウィンリィーは相当会いたいのかパニーニャのスリの件を見逃す代わりに案内すると言う条件をパニーニャが出してきてあっさりのんだウィンリィにエドが黙ってない

憲兵に突き出して時計を取り返したいエドはウィンリィーの勝手な行動にぎゃーぎゃー異議を唱えるが(その間に錬金術でめちゃくちゃになった街を元に戻して)すでに2人は和気藹々と話しを進めていた
「だめだよ兄さん、あぁなったらウィンリィは止まんないよ」
「…山ん中行くの?…私パス…」
「っ〜‼︎一緒に旅すんならレイミも来い‼︎」
言うことをきかないウィンリィに加えて令美までなんてエドが許す訳なく…

「はぁ…めんどくさ…」



アカシ-Tsukimi