あわわわわっ








事件は令美が買い物に行くのを見送ったアルの前に投げられた紙くずに書かれていた…

『おまえの秘密を知っている 西の工場跡地へ来い』

アルは書かれた通りにその場へ行けば敵は数人いてアルは捕まってしまった…敵は動物と合成した人間合成獣で土地勘もあり上手くかわしてたアルでも奇妙な敵に翻弄された…アルは日が沈んでも捕まったままで…

「…アル、何してんの早く帰ろ」
『‼︎⁇』
アルをアジトのような場所に拉致ってきた部屋に普通に入ってきた令美にみんなが驚いた

「レイミさん⁉︎どうしてここに‼︎」
「…アルが早く帰ってこないから迎えに行ってこいって言われたの」
アルを迎えに来たと簡単に言ってのける令美だがこの部屋の外には見張りが何人もいる…それ以前にこの場所が何で分かったのか…
「これ以上遅くなると怒られるんじゃない?アルが」
「あわわわわっ…‼︎」
呑気な2人に調子が狂うが敵は警戒心を強め、何者か分からないが令美に武器を構えた

「なんだこいつ…どうやって入ってきた?…それよりもどーやってココが分かった⁉︎」
「なんなのこの女⁉︎」

「気持ち悪い、アルその中に入られたの?」
「ヒドイ‼︎」
見張りに男だけかと思ったらアルの鎧の中にも人が入ってて令美が拒絶する、まったく相手にされてない敵2人は令美が異様に見える
「…で、どーすんの帰るの?帰んないの?」
「…あー…帰れそうにないです…」
「そ、じゃあそう伝えとくから」
令美の行動しだいで動くつもりだった2人はまたも驚く…アルを助けに来たと思ったら帰るといいだしたから

「ちょっと待て…この場所に来た者を簡単に帰すことはできねぇな…」
「邪魔なんだけど…」
剣を向けられても臆することない令美に…合成獣ゆえに危機を感じる男…令美はなにも武器がないのに勝てる気がしなかった…

「ドルチェット…!…そこの女!大人しくしないとこの鎧がどうなってもいいの⁉︎」
男、ドルチェットを助けるためにアルの中にいる女が令美を脅す…アルの鎧の中に書いてある錬成陣を傷つけるとアルの魂が消えてしまう
「ええっ⁉︎ちょっと…‼︎」
「…」

アリスですべて解決する…がこんな下っ端に見せるのは嫌だなと上から目線な令美
「うぅ…レイミさんすみません…」
アルが謝り、令美は仕方なしに両手を上げ近くの物置に座った…敵の2人はそこでようやく緊張の糸が切れ息を大きく吐いた

「…こんな汚い場所にいてやるんだからアルみたいに鎖で拘束なんてしないでよ」
「………すげぇ女だな…お前のツレ…」
自分達より令美のがはるかに強いのは勘でわかるがあまりの堂々とした態度にドン引きしてるドルチェットアルの中にいる女、マーテルも…


そしてー

「あおっ!何だよ何だよ‼︎女もいんじゃねーか⁉︎」

部屋に入ってきた人達の中で奴は楽しそうだった

「へぇー…すげぇー美人じゃねぇーか…

           俺のドストライク…」

 令美に過剰に反応を示す奴は

             敵のトップである


   欲深い瞳を持つ男だー



  「俺はグリードってんだ 仲良くやろうや」




令美に興味を持っていたグリードだが、本命はアルのようで、アルの鎧の中身が空っぽなのを確認して、軽々と話す
「お兄さん達…悪い人?」
「お兄さんってぇ年じゃあねぇ…いい人でもねぇ…」
グリードの手の甲にはウロボロスよ入れ墨がある…エドが第五研究所であった敵の入れ墨と同じものだと情報をきいていたアルはすぐに気づいた…味方ではないそうだが…

「さて…アル…なんとかって言ったか、魂のみで死ぬ事の無い身体ってのはどんな気分だ…」
「どうしてボクの事知ってるのさ…」
グリードはイーストシティでスカーでの出来事を知っていた…アルはスカーにやられ身体は半分近く失う、そのため中身がないアルが話す所を多くの人に見られていた箝口令が敷かれてたものの裏の情報は流れていたらしい…

「それでボクを連れて来てどうするつもり?」

「個人の魂だけを錬成し他の物に定着させる…

やりようによっては永遠の命を手に入れられるんじゃねぇか?なぁ?

     俺は強欲な人間だからよ

 金も欲しい!女も欲しい!地位も!名誉も!

この世の全てが欲しい‼︎

      そして永遠の命も…だ‼︎‼︎」


「(…どの世界にもいるのね…強欲な人間って…)」








アカシ-Tsukimi