エスパーにゃんこ 後日談

「へえ、エスパーにゃんこ?私もお喋りしてみていい?」
「えっと……一松にーさん……」
「……いいよ。好きにすれば」
「あは!」
「ありがとう、一松!えーとね……今日の晩ごはんはカレーだよ!」
『本当は麻婆茄子だよ』
「わー、すごい!あたりあたりー!」
「……和むなあ」
「うん。ケツ毛燃えるね」
「ああしてればエスパーにゃんこもかわいいもんだな」
「えっとねー、じゃあねー。一松、実はあんまり好きじゃない!なんちゃって」
『嘘だよ一松ごめんね大好きだよ私が一松のこと嫌いなわけないでしょ。一松一松かわいいなあもうほっぺむにむにしたい頭撫でたいぎゅーしたい。はあ〜一松は今日もかわいいなあ〜』
「「「「「「……」」」」」」
「っ……ちょ、ちょっ……言い過ぎだよ、エスパーにゃんこちゃん」
『全然言い過ぎてない!一松はかわいい!眠そうな目も猫背な背中も猫が大好きなところも実は優しくて兄弟思いなところもぜーんぶ大好き!』
「わあああやめてちょっとおおお」
「ね、姉さん!僕のことどう思ってる!?」
「トド松!?かわいいよ!?」
『かわいい!大好き!皆のアイドル!いつも私の過剰スキンシップを受け入れてくれてありがとうございます!可愛すぎてあわよくば一緒にお風呂入りたいと思ってる!さすがに引かれるからやらないけどいつか実現させたい!』
「だめええええ」
「ねーさんぼくは!?」
「かわいいよ!」
『かわいいかわいい十四松かわいい!大好き!大天使!いるだけで和む!いつも癒しをありがとう!存在に感謝!その屈託のない笑顔とは裏腹に意外と筋肉質な体とかちょっとドキドキしちゃう!一回ぎゅうーってされてみたい!』
「だからあああああ」
「なまえ、僕は?」
「もうやだ!喋んない!」
『チョロ松も大好きに決まってんでしょ!全部拾ってくれるから安心して喋れるよ!ふいうちでほっぺにちゅーとかして慌てさせたいよ!思う存分膝枕とかしてあげたいよでもそんなの言えないよ多分怒られるよ墓場まで持ってくよ』
「持ってけてない!全部ここでぶちまけちゃってるから!!」
「シスター、俺はどうだ〜?」
「んんん〜!」
『カラ松格好いいし可愛いよパーフェクトだよ!カラ松ガールとかよく言ってるけどお姉ちゃんが一番のカラ松ガールだからね!普段痛くても根はとっても優しいそのギャップがたまらない!頭なでなでしてぎゅーしたいよ〜!いつもファンサありがとう大好き!』
「も、もうだめ……!」
「んじゃなまえ、俺は?」
「っ……!」
『おそ松好き好き大好きずーっと変わらないでいてくれてありがとう!本当はもっとぎゅーしたいんだけどいつも怒られちゃうの寂しい!なでなでしたいしされたいぎゅーしたいしされたいあああもうおそ松大好き』
「もうやめてええええ」
『六つ子大好きで何が悪い!!六つ子がかわいいのが悪い!!六つ子サイコー!!』

それから一週間、めちゃくちゃ長女を甘やかす六つ子がいた。