「なにかお力になれるようなことがありましたら、いつでも連絡して下さい」
「俺、君の会社の携帯番号知っとるやろ。そっちかけるわ」
そんなやりとりをしたものの、この時期特に多忙なファットガムから私用電話がかかってくるはすがないことは、小夜も充分に承知している。それ以前に、ファットガムが一般人の小夜に助けを求めることなど、あるはずがない。
一営業と部下たちとのちいさなお遊びに、あきれ顔をしながらもつきあってくれただけ。ファットガムは、優しいから。
おひさまのようなひとだと思う。大きくて、時にあたたかく、時に熱く、時に苛烈で、けれど基本はとても優しい。
「本当に強い人は優しい」という言葉が真実であることを、小夜は彼に出会って初めて知った。
小夜はすでに、ファットガムに対して特別な感情を抱きはじめている。ただ、それがどう特別であるのか、自覚するのは怖かった。もう少し目をそらしていられるなら、そうしたい。
「湧水ちゃん、行くで」
「はい」
メトロが駅に着いたと同時に声をかけてきたのは、同じ会社の切江という社員だ。鋏の個性を持つ彼女は、ファットガム事務所対応チーム内でデザイナーとパタンナーを兼任している。
行き先はもちろん、ファットガム事務所だ。
ファットガム事務所には相棒がふたりいて、我々チームは彼らのヒーロースーツも担当している。このたび、二人のデザインを一新するという依頼を受けた。
ちなみに一人のスーツはファットガムのそれに近いパーカースタイルで、もう一人のヒーロースーツは超軽量の金属でできた鎖帷子に黒衣という、忍者装束を思わせる古風なものだ。
「クソ野郎が……」
と、メトロの階段をあがりながら、切江が歯ぎしりをした。彼女の言うクソ野郎とは黒衣のほうの相棒のことだ。
パーカースタイルのデザインに即OKが出たのに対し、黒衣の彼はなかなか首を縦には振ってくれない。
デザイン画を提出するたびに相棒は細かい指定を付け加えつつ神経質そうに眉を寄せ、社に戻ってそれを伝えるとデザイナーが暴言と共に歯ぎしりをする。
キリキリと痛む胃を抑えながら小夜が調整に苦心していると、ファットガムから「いっそ本人たち同士で打ち合わせさせたらええんちゃうか?」というありがたすぎる提案があった。
そして、今に至る。
「しかも、肩のいせこみもう0.5ミリ出せて、なんなん? シルエットが気になるからライン3ミリ出せ言うならまだわかるで。いせこみて、しかも0.5ミリて、素人がようそんなとこ気づきはったなちゅう感じやで。ほんま腹立つ。男のくせにこまっっかいちゅーねん。ファットはそんなん言うたことないのに」
歩きながらぶつぶつ言う切江に、小夜は曖昧な笑みを返した。
ファットガムのヒーロースーツは、彼の個性の特性から、伸縮性の強い生地を使用している。あの生地ならば、いせこみをそこまで細かく調整する必要はないだろう。それはファットガムのスーツをデザインしている彼女も、よく知っていることだろうに。
「うまく調整できなくて、ごめんね」
「いや、あんたのせいやないって。あん男が細かいんや。ほんまファットの相棒やなかったら蹴倒しとるとこやわ」
切江は江洲羽の出身だった。そのためか、彼女はファットガムに対して好意的な発言が多い。それだけではなく、彼の武闘派時代のエピソードを楽しげに語ってくれることもあった。
「今と違うてな、向かってくる敵を脂肪やのうて打撃技で沈めるんやわ。もちろん脂肪で沈めることもあったし、それも悪うないんやけども。ワンパンやら回し蹴りやらで敵を倒すんが、これまたカッコようてなァ」
小夜はファットガムがあの大きなお腹で敵を捕らえるさまを目の当たりにしたことがあるが、打撃で闘う姿は見たことがない。
切江は自分の知らないファットガムを知っている、そう思った瞬間、小夜の胸の奥が、ちくりと痛んだ。
「それはそうと、ファットの担当になって二ヶ月経つけど、どない?」
「やさしいよね。あと、言動がカッコいい」
「せやろ〜。ファットはめちゃええ男やねん」
切江は小夜と同じ年だが、二年制の専門学校を卒業してからずっとこのチームだ。つまり、小夜よりも三年半ほど長くファットガムの側にいることになる。
小夜がこのチームに入ったばかりの時、「ファットはイケメン」と言っていたのも切江だった。あの時は人の好みもいろいろだからと感じたものだが、今となっては彼女の言葉はよくわかる。ファットガムはとにかく格好いいひとだ。
「目元やら口元やらに面影残しとんのにイケメンになるとことか、ほんまずるいわ」
「イケメンに……なる?」
意味がわからず、切江の言葉を繰り返した。
「なんや、湧水ちゃん、もしかして、まだコミット見てへんの?」
「こみっと?」
「せや。結果にコミットしたシュッとしたファットやわ」
こみっと、と、もう一度小さくつぶやいて、小夜は曖昧に笑った。まず、今の切江の言葉では、コミットなのかシュットなのかファットなのか、よくわからない。
そもそもコミットとは、約束するとか誓約するなどの意味を持つコミットメントという英単語を語源とする和製英語だったはず。
「ああ、見たことないならわからへんな。あんな、痩せてすっきりしたファットを、うちらはコミットって呼んどるんよ。ローファットっちゅうひともおるけどな」
なるほど、と小夜は思った。
少し前に、「結果にコミット」というキャッチコピーで確実に痩せることを約束したスポーツジムのコマーシャルがあった。おそらく、コミットというのはそこからきているのだろう。
「コミットしたファットガムさんにも、お会いしたいな」
「コミットは惚れ惚れするくらいええ男やで。楽しみにしとき」
「……ん」
切江はほんとうに、小夜の知らないファットガムをよく知っている。
そう思った瞬間、胸の奥に黒い靄のようなものが広がった。あまり愉快ではない、黒く暗く、そして重たい感情だ。それは今まで、小夜が経験したことのない想いだった。
***
「あー、むしゃくしゃするワァ。しかも、言われたとおり線引いたら、たしかにあいつの案のほうがええんやわ。素人のくせになんやの。ほんまくやしいわ」
事務所を出たとたん、切江が悔しそうに呟いた。
クライアントとデザイナーの戦い――そう、あれは打ち合わせではなくバトルだった。なにせデザイナー側がはじめからけんか腰だったからだ――は、終始クライアント側が優勢なまま幕を閉じた。幸いにもクライアント側はそんなデザイナーの態度を怒るどころか面白がっている様子だったが、会話を隣で聞いていた小夜は肝が潰れる思いだった。
所長であるファットガムが所用で留守にしていたから、なおさらに。
それでもなんとか夕刻までには話がまとまり、相棒のコスチュームは本日の案ですすめられることに相成った。
この形で試作品を作り、それを元にまた話を詰めていくこととなる。
どうか無事に終わりますように、と願いつつ、小夜は事務所ビルを見上げた。
たこ焼きを持ったファットガムの姿をイメージした、かわいいデザインの建物だ。できればこの建物のモデルになった人物に会いたかったなと心のなかで呟いて、詮無いことをとため息をついた。
師走の商店街らしく、街はすでにクリスマス仕様になっている。アーケードには緑と赤の飾りがつけられ、通りの中心には巨大なクリスマスツリーがそびえ立つ。サンタクロースの服をきたサンドイッチマンがそこここにたち、店からはクリスマスソングが流れ聞こえる。
そんな浮き足だった街の中を通り抜け、メトロの入り口が見えてきたところで、切江が口をひらいた。
「あれ、ファットちゃう?」
思いもかけない言葉に、小夜の心臓がはねあがった。
切江が指さす方向をみやる。と、人混みの中でも頭一つ、いや三つ四つ抜けている大きな黄色い塊が通りを行くのが見えた。
こちらがファットガムに気づくのとほぼ同時に、彼もこちらに気づいた様子だった。おひさまのように笑みながら、ファットガムが近づいてくる。
「そういや、今日やったな。無事終わったァ?」
「はい」
「なんとか」
「キリエちゃん、うちの相棒が無理言ってすまんなぁ」
と、ファットガムが切江に向き直った。彼がデザイナーを「キリエちゃん」と呼ぶのを聞いたとたん、小夜の心に、また黒いなにかが湧き上がった。
「いやいや、勉強させてもろとります」
切江のいらえを聞きながら、小夜はきゅっと眉根を寄せた。心に生じた感情がよくないものだとわかっていたからだ。自分が嫌いになりそう、とひそかに思いながら、小夜は視線をファットガムに転じた。
大きな頭、大きな目、大きな口、大きな腹、そして。
視線が彼の大きな手に移った瞬間、小夜ははっと息を飲んだ。ファットガムのグローブについていたものに、気がついてしまったから。
夕日のいろをしていたはずのファットガムのグローブが、赤黒く変色している。よく見ると、手袋のみでなく、パーカーにも同じ色の飛沫がいくつかあった。
ざっと、小夜の顔から血の気が引いた。
(血だ……)
グローブについているものを認識すると同時に、小夜の足元から大地が消えた。否、消えたような気がした。ずぷ、という音と共に、両足が沈んでゆく。じわじわと。それは冷たい泥の中に、ゆっくりとはまっていくような感覚だった。
むろんそれは錯覚だ。錯覚だとわかっていはいるが、身動きがとれない。声を出したいのにそれができない。
目の端が徐々に、黒く暗く染まってゆく。
その時、異常に気づいたかのように、ファットガムが小夜のほうを向いた。
だいじょぶかあ、という声と共に、伸ばされた手。赤黒く変色したグローブが、小夜に向かって近づいてくる。
人々を守る、あたたかくて優しい手だ。わかっている。わかっているのに、今はその手が、とても怖い。
小夜の肩に大きな手が触れる寸前に、ファットガムがはっとしたように動きを止めた。次いで彼は自分の手のひらをみつめ、目を見開く。
そうしてファットガムは、すまなさそうな顔で数歩下がり、小夜から距離をとった。
「……堪忍な」
それはひどく、かなしそうな声。
違う、と言いたかったが、声にならなかった。それ以上自分の身体を支えていられなくなり、崩れそうになったところを細い腕に支えられた。切江だった。
「……申し訳ありません。こちらで対応しますんで」
「んん。……その方がええやろな。頼んだわ」
ファットガムが足早に立ち去ったのを確認した切江が、小夜に向き直る。
「あんた、大丈夫? 一本向こうの道まで歩ける?」
「はい……すみません」
大きく息をつきながら答えた。支えてもらいながら一つ先の路地を曲がり、少し細めの通りに出た。その先に、ベンチくらいの高さのちいさな植え込み花壇が見える。花壇の周りには、ちょうどひと一人くらいが座れそうな幅の、コンクリートの縁があった。
切江が、小夜をゆっくりとそこに座らせた。
「この辺ベンチとかないから、ここで我慢し」
うん、と答えて、大きく深呼吸をした。切江はすぐ側にあった自販機に向かって走り、すぐ戻ってきた。
「血がだめで医学部やめたっちゅうのは知っとったけど、そないになってまうんやね」
「……ごめんなさい……」
「や、あやまらんでええて」
と、切江が大きく息を着き、先ほど購入したミネラルウォーターの封を切った。これ飲み、とペットボトルを手渡して、彼女は続ける。
「しかし、あんな血でそないなってまうなら、月に一度のアレんときはどないするん?」
「自分の血は大丈夫なの。なぜか」
「なるほど。せやけど難儀やなぁ」
「それよりどうしよう……わたし、ファットガムさんにあんな態度を……」
一呼吸置いて冷静になったとたん、自分のしたことが思い出され、小夜は泣きたくなった。
優しく差し出された手におびえた自分、それを見たファットの、悲しそうな目。
「あんたが血ィ苦手なこと、ファット知っとるん?」
「最初の日に……話したけど」
「そんならファットもわかっとるはずやろ。ちゅうか、わかっとるからああいう態度とったんやないかな」
「……たぶん」
「ちゅうても大事なクライアントやからね。気になるんなら、後日あらためて謝ったらええんちゃう?」
「……でも……」
ファットガムのハスキーボイスが、頭の中でよみがえる。
あの時、金がかった琥珀色の瞳が、悲しげに揺れていたことも。
『……堪忍な』
あんな顔をさせてはいけなかった。あんなことを言わせてはいけなかった。
脂肪吸着という個性で敵を確保するファットガムが血を浴びることは、あまりないと聞いている。おそらくあれは、ケガ人を救助した際についたものだろう。もしそうではなく、敵の返り血だったとしても、彼が振るっているのは力ではあるが暴力ではない。力ない人を守るための、正義のための力だ。人を救け、守るために浴びた血だ。
それがわかっているのに、あんなふうになってしまった自分がひどく情けなかった。
ほろりと涙が出てきて、それがますます小夜を惨めな気持ちにさせた。泣いてどうにかなるものでもないのに。
「なぁ、違ごたら悪いんやけど……」
切江の言葉にぎくりとして、小夜は顔を上げた。何を言われるのか、なんとなく予想がつく。けれど、答えることはできないと思った。それは自分でもわかっていながら、ずっと目をそらし続けていた感情だからだ。
だが切江はそれ以上は言わず、少しの間涙ぐむ小夜をじっとみつめ、やがて小さくため息をついた。
「……いや……ええわ」
切江はしばらく無言のままでいたが、唐突に「あー、もう!」と叫んで立ち上がった。
「ここで泣いとってもしゃあないやろ! 行き!」
「え?」
「せやから、ここで待っとるから、気になるんなら行って話してき。ファットはああいう人やから気にすることあらへん思うけど、あんたが気になるんやろ。せやったら直接話してきたらええわ」
「切江さん」
「ええから早よ行き。せやな、あとでゴダイバのショコリキサーでもおごってくれたらチャラにしたるわ」
ばし、と背中を叩かれて、小夜は弾かれたようにかけだした。
このあたりは関西有数の繁華街だ。人も多い。けれど常人よりも遥かに大きなファットガムの姿を見つけることは、そう難しいことではないだろう。
しかし、メインストリートに、彼の姿はすでになかった。小夜はチェーンの飲食店が連なるアーケードを抜け、華やかな商店街を進み、また川沿いに戻って歩を進める。
事務所にもどったのだろうかと、小夜はなじみになりつつあるちいさな商店街に向かった。そしてその商店街の入り口で、やっと、探していた大きな黄色い姿を見つけた。
地鶏と書かれた赤いのぼりの前に立って焼き鳥を食べているのは、BMIヒーロー・ファットガム。
「ん。うまいで、コレ」
「せやろ。自慢の新作や」
そんなやりとりが聞こえるくらいまで近づいて、小夜は少し躊躇した。地元のひとたちから、絶大な人気を誇るヒーローだ。交流を邪魔するようなまねをして、いいものだろうか。
どうしよう、と小夜が息をついたその時、気配か視線を感じたのか、ファットガムがこちらを向いた。彼は少し驚いた顔をして、次に大きく破顔した。
「小夜ちゃん? どないした?」
「……さきほどはすみませんでした。お恥ずかしいところをお見せしてしまって……」
「なんや、さっきの気にして戻ってきてくれたんか」
答えながらファットガムは両手のグローブをはずし、自身のポケットにねじ込んだ。
「そんなん気にせんといて。君、血が怖いんやろ。顔まっさおだったやん。もう大丈夫なんか?」
「……はい」
そう答えたのに、反射的に目をつぶってしまった。
血のついたグローブ、飛沫の散ったパーカー。先ほどの光景が目の奥でよみがえる。医学部を辞めたときも思ったけれど、どうしてこんなにだめなんだろう。自分で自分が嫌になる。
すると目の前で、大きな手のひらがぱっと広げられた。大ぶりのひまわりが咲くように。
「これは、どない?」
分厚く大きくよく見ると手指が長く、そして男性的なファットガムの手。
「ありがとうございます。大丈夫です」
今度こそしっかりと、小夜は答えた。
同じタイミングで、焼き鳥のおばちゃんが「焼けたで」と言いながらファットガムに串を差し出した。ファットガムは五本の指の間にそれぞれ二本ずつ……つまりは八本の焼き鳥を持って、両の口角を上げる。
「このつくねの新作な、めっちゃうまいねん。よかったら君も食べ」
「えっ?」
「ハイ、あーん」
反射的に大きく口を開けてしまった。続く「ええこやね」の声に励まされるように、ファットガムの持つ串から直接、つくねを食べた。
誰かになにかを食べさせてもらうのなんて、何年ぶりだろうか。
串に刺さったつくねは三個、小夜がくわえたのはひとつ。残る二つを、なんでもないといった体でファットガムが自らの口に入れた。
「どないや?」
「おいひいです」
「せやろ。うまいもんはこうやって分け合って食べると、ますますうまいんや」
「はい」
たしかにファットガムからもらったつくねは、五つ星レストランのディナーよりも美味しく感じた。
でもそれはきっと、と小夜は思う。それはきっと、あなたが目の前にいるからだと。
その時小夜は、ファットガムのあいている方の手が、不自然な形で腹部に置かれていることに気がついた。彼の手が置かれているのは、さきほど血の染みがあったあたりだ。
このひとは、と心の中で呟くと当時に、じわりと目の縁が熱くなり、目前の景色が微かに滲んだ。
もう、ダメだ。と小夜は思った。
もうこれ以上、気づかぬふりはできない。強くて格好も面倒見もよくて、そして優しい。こんなひとを、このひと以上の男性を、小夜は知らない。
初めてファットガムに出会ったあの日小夜の元に運ばれてきたちいさな種子は、いつしか根付き若葉が芽生え、ひそかに成長を続けている。勢いよく茎を伸ばしているこの気持ちの名を、小夜は知っていた。……知っているつもりだ。
けれど、この葉をこれ以上成長させてはいけないと、気づかぬふりをしてきた。相手はクライアントだ。それも大口の。だからいくら育んだところで、どうしようもない。
わかっていたはずなのに、この気持ちには、すでにちいさなつぼみがついてしまっている。
「ん、どないした? もう一個ほしい?」
微笑まれながらたずねられ、他に答えようもなく、小夜はただうなずいた。
ほい、と手渡された、つくねの串。
「ありがとうございます」と返した小夜に、「どんどん食べ」といらえたそのひとの、おひさまのような笑顔が眩しい。
気さくで明るく優しいので見失いがちだが、相手は人気ヒーローだ。恋の相手という意味では、民間人の小夜など、きっと見向きもされないだろう。
けれど……と小夜は思った。
けれどあたためていくことくらいは、許されるだろうか。決して開花することはないであろう、恋という名のこの花のつぼみを。
ファットガムさん、わたし、あなたが好きです。
そう心の中で呟いて、つくねをひとくち。
慌ただしい、師すらも走る十二月。
浮き足だった人で賑わう繁華街の片隅で、小夜は静かにけれども強く、自分の気持ちと向き合う決意をしたのだった。
2021.4.8
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