「すみません…うちの猫が…」
「大丈夫だよー俺猫すきだし」
猫が好き、といい、彼は
自分の頭の上でくつろいでいる
茶豆を下ろし、自分の膝の上に置いた。
「かわいー猫だね、なんて名前なの?」
「茶豆です。茶色いから。」
「へーそうなんだ。いい名前だな。
ところでおねーさんの名前は?」
「名前といいます。」
「初めてこの店きたけどいーね、ここ。
落ち着くし、猫いるし、いちご牛乳うまい」
「そういってもらえてよかったです。
普段はいちご牛乳はメニューにないけど
お客さん用に裏メニューとして用意しておきますから
またいつでもいらしてください。」
「おっそいつは嬉しいねェ。
あ、そうそう。俺はこの近くで
万事屋銀ちゃんって店やってんだ。
困りごとあったらいつでもきなー。
はいっ、これ名刺ね。
じゃ、また来るわー。ごっそさん。」
そうやって彼は言い、
膝の上にいる茶豆を名前に
渡し、来た時と同じようにカランカランと
音を鳴らして店を出て行った。
彼が飲んだいちご牛乳の
グラスをシンクに置き、
名前は煙草に火をつけ、
フゥと煙を出すと、ため息のように
「困り事、、、ねぇ、、、」
と呟いた。
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