便りがないのはいい報せ?



キャプテンと別れて少し時が流れた頃。
ハートの海賊団一同はニュース・クーで衝撃の事実を知ることになった。

「ドフラミンゴが七武海脱退…?」
「いや!ミヤビ、そこじゃねェ!!何がどうなってこうなったんだ!?」

シャチが大騒ぎしているのでよく見ると、うちのキャプテンと麦わら帽子の少年の手配書の顔写真の部分が一面に取り上げられている。

「麦わらの一味とハートの海賊団ウチが同盟を…!?」

私たちは何も聞かされていなかった。
これもキャプテンの計画のうちだったのだろうか。

「…まァでもキャプテンの決定だからおれらは従う他ねェしなァ」

どうなるんだろうな〜、とみんなは割と呑気に話している。

「師匠…」

私は小さく呟いた。
2年前、シャボンディ諸島では同じ島に居たのに会うことはできなかった。

「今度こそ会えるの…?」

ドクドク、と緊張で鼓動が早まる。

ふわりと優しい手で頭を撫でられた。

「イッカク姉…」
「師匠、とやらに会えるね!ミヤビ」
「…うん!」
「ミヤビ」
「うん?」
「ウチらと一緒で良いのかい?」

イッカク姉の言葉にみんなが私を振り返る。

「当たり前だよ。だから1年前、これに誓ったんだから」

する、と私はツナギの内側の項に触れた。

「…ありがとう、私たちを選んでくれて」
「ミヤビ〜!」
「なんか男らしいなァ〜!」

みんなが次々に言い始めて、シャチなんかちょっと涙声だ。

「えっ、どうしたの、みんな」
「ミヤビが師匠と一緒に冒険したいんじゃないかってみんなずっと心配してるんだよ!」

ベポが目を潤ませながら言った。

「前にも話したけど、師匠は師匠、私は私なの。前から変わらないよ」
「そういや」

ペンギンが割って入る。

「そろそろ師匠が誰なのか、教えてくれてもいいんじゃないか?」

彼の手には数枚の手配書。
恐らく麦わら一味全員のを持っているのだろう。
少し前に麦わら一味完全復活という新聞を目にした時は心底安心した。
一時は一味が全滅したとまで報じられていたからだ。
でも師匠もそうだけど、師匠が下につくと決めた男がそう簡単に死ぬとは何故か思えなかった。

「…私の師匠は、"海賊狩り"のロロノア・ゾロだよ」
「「えぇぇえ〜!?」」
「そんな驚く事!?」
「だってあんな怖そうなやつに弟子入りしようかって思うか!?」
「私が出会った時は手配書程怖くなかったよ…きっとすごく強くなってるんだろうな」

思わず懐かしむような声が出た。

その時だった。

カランカラン!と鐘の音が鳴るが、それは自分らが来た時とは違う、忙しい音だった。

「敵襲の鐘の音だ」

ベポがつぶらな瞳をキッと光らせ、私たちは即座に各々の武器を取り駆け出していた。




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