しっと!嫉妬!shit!

「なぁフランベルちゃん、俺とデートしてくれよ!!」

「……何度も申し上げましたとおり、業務妨害ですので再生依頼がないのでしたらお引き取り下さい。」


どう見てもチャラ男のデートの誘いを、ピシャリと真顔で何度も断るフランベル。
それを見ていたフロランタンは、隣で般若のような顔をする鉄平に声をかけた。


「……兄さん、顔が物凄いことになってるっすよ?」

「なんだよあいつ、俺のつがいのフランベルに馴れ馴れしくしやがって……!!」

「あいつはなんだかんだいって、かなりモテるっすからねー……でも安心するっすよ、フランにとってつがった兄さんが1番のオスっす」

「そ、そうだよな……」


そうこうしているうちに、断られ続けた男が痺れを切らしてらフランベルの腕を力づくで掴んだ。


「……なんだよ!!優しくしてりゃバカにしやがって!!」

「きゃっ!?」

「……やっぱり再生屋鉄平とデキてるってホントだったんだな!?あんなやつのどこがいいんだ!!俺の方が君を好きなのに!!!」

「ちょ、ちょっと……離してください!!」

「俺なら君を絶対に、絶対に幸せにしてやれるんだ!頼むから付き合ってくれよ!!」


フランベルが抵抗しても、男は頑なに手を離そうとしない。
ギリギリと握られる腕の痛みにさすがに怒ったのか、フランベルは尻尾を膨らませて大きく振り上げた。


「もう……痛いから、いい加減にしてよ!!」


そしてそのまま、尻尾を振り下ろして男を跳ね飛ばす。
ドゴオッと鈍い音が響き、男は為す術なく吹き飛ばされ……その行く先は鉄平の元。


「……鉄平!ノッキングして!」

「ホイ来た、任せとけ!」


そのまま男は鉄平の手によって素早くノッキングされ、動きを封じられる。

「むー!!むぐー!!?んー!?」

「……おーおー、兄さんの逆鱗触れたっすから口までノッキングされてら」

「大丈夫か、フランベル?」

「え、ええ。腕に少し跡がついたけど……すぐ消えるから大丈夫」


そう言うと、フランベルはノッキングされた男の傍に近寄りこう言い放つ。


「……悪いけど、わたしはこんなことする人になんて一生好意は向けられないわ!もう顔も見せないで!」
「ただ相手から愛を与えられるのを待つだけで、与えられなきゃ奪おうとする貴方となんて……わたしじゃなくたって好かれないに決まってるでしょ!」


「んー、よく言ったっすよフラン。こいつは俺がどこかに捨ててきてやるっすからね」

「ライフの端っこにでも捨ててやれ、運が良ければ優しい再生屋の誰かがノッキング解いてくれんだろ」

「さぁて、俺たち再生屋の紅一点アイドルであるフランに怪我させたって聞いて、助けてくれる再生屋がいるっすかねぇ?」

そう言うとフロランタンは邪悪な笑みを浮かべて男を担ぎ、再生所を出ていった。


「ふう、散々な目に遭っちゃったわ」

「フランベル、手を出してみろ」

「?」

そう言うと、鉄平はドクターアロエをフランベルの腕に巻く。

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