君が流したユメナミダ。


修行開始


あの後、ナルトがわざわざ迎えに来てくれて、
そしてカカシ班全員で一緒に修行することになった。

「・・・えーと、何から始めたほうがいいかな」

カカシ先生がそう言って悩んでいると、
横からサクラがこういった。

「ねぇヨウ、ヨウは印とか組める?」
「・・・あ、うん。出来るよ」

あっちの世界で超練習していたのが功を奏し、
今では素早く印をババっと組めれる。

あと分身の術とか影分身の術とか、
アニメや漫画を繰り返し見たから印は一応組める。

「じゃあ、基礎の分身の術を一回やってみましょ」
「分かったっ!」

そう言われ、少し張り切って印をささっと組む。

「おいおいサクラ、まだヨウは・・・」

そうカカシ先生が言った瞬間、
煙とポンポンという音を立てて、私の周りに分身が現れる。
その数、およそ10人。

「!?」

「わっ、私だ!」
「「「「「きゃー、私だ!」」」」」

「(初めてで10人!?こりゃ凄い逸材だぞ・・・)」


それから、簡単な体術とか
忍術を教えてもらって、
気が付くともう夕方。

「まさか、一日で影分身はおろか、業火球の術まで覚えちゃうとはね・・・」
「いやぁ・・・」

まさか自分自身も、1日で覚えられると思わなかった。

・・・何でだ。
もしや、ESPが関係でもしてるのか?

「・・・これくらいの技量なら、明日の任務について行っても大丈夫だろうね」
「任務に!?・・・いいんですか?」
「もちろん」
「やったーっ!」

ぴょんぴょんと跳ねながら喜んでいると、
後ろからサクラがぎゅっと抱きしめてきた。

「・・・わっ!」
「おめでとう、ヨウ!まさかここまでできるとは思わなかったわ!」
「えへへ、ありがとうだって」

ヨウはぎゅうぎゅうと抱きしめられながら、サクラを見上げた。
ヨウはナルトと同じ背なので、
意図せず、自然と上目使いになる。

「・・・ッ〜!!」

同じ女の子でもヨウの可愛さにやられたのか、
サクラは、照れ隠しにヨウをさらに抱きしめた。

「ヨウ、すごいってばよ!」
「えへへ、そうかな?」
「・・・ヨウ、自信持っていいわよ!」
「よーし、この調子で明日の任務頑張っちゃうんだって!!」
「・・・せいぜい足を引っ張ってくれるなよ、ヨウ」
「サスケってばひどい!私だってやればできるんだってー!」
「・・・フン」
「まぁまぁ二人とも。」

その時はカカシ先生が止めてくれたけど、
今になって考えてみれば、
サスケの顔が、少し赤かったような気がする。

・・・まぁ、気のせいだろうけど。


そしてあの後は全員解散し、
私も家に戻ってきたわけだけど。

「・・・これ、どうしよう?」

帰りに買い物に行ってから帰ってきたわけだけど、
・・・食材がやばい量だ。

どう考えても、店でなぜかおまけされまくったせいだよね、これ。
サイコキノがなかったら、潰されて死んでたかもしれないレベルだって。

「んー、どうしよう。」

どう考えても食べきれないよなあ・・・と
考えていたその時、いいことを思いついた。

「そうだ、ナルトに差し入れしちゃえばいいや!」

どうせいっつもカップラーメン食べてるんだろうし。

「・・・じゃあ善は急げって奴だ、ちゃっちゃと作っちゃえ!」

そう言うと、ヨウは嬉しそうに料理を始めた。


料理を作り終えたヨウは、部屋の外に出て、
コンコン、とナルトの部屋のドアをたたく。
少ししてから、どたどたと急いでるような足音が聞こえて、
ガチャ、とドアが開いた。

「・・・ヨウ?」
「やっほー、こんばんはだって」
「どうしたんだってばよ?」
「急なんだけど、晩御飯もう食べた?」
「いや、まだ・・・」
「何食べるつもりだったの?」
「いつも通り、カップラーメンだってばよ」
「(うっわ予想通り)毎日カップラーメンじゃ、絶対体壊すって!」
「でも、俺料理とかできないし・・・」
「じゃあさ・・・ちょうど料理作りすぎたから食べない?」
「え!?いいの!?」
「うん。私じゃ食べきれないしさー」
「あ・・・ありがとうだってばよッ!!」

その瞬間、ナルトが私に抱き付いた。
たぶん・・・やましいことは考えず、感情が高ぶってやったんだとは、やったんだとは思うけど・・・!

そう頭が分かっていても体は正直で、
体がぽっぽっ、と熱を持ってくる。
たぶん今、いやむしろ絶対、私の顔は真っ赤。

「とっ、とにかく!よかったら一緒に食べない!?」

赤い顔を隠しながらナルトを押しのける。
これ以上やられたら絶対死ぬ・・・!
恥ずか死というやつだよもう!

「食べるってばよ!」
「じゃあ、私の部屋に来てほしいんだって」


「す、すっげーうまい・・・!」
「・・・あはは、そりゃよかったんだって。作り甲斐があるって奴だよ」

おいしそうに食べてくれるナルトを見てると
何だかとっても嬉しくなるし、幸せ。

(ヨウの料理は、すっげーうまいなっ!)
(ホンマや!味付けもウチ好みやし)
(皆本さん、そのうちお株奪われちゃうわよ?)
(・・・お前らもつまみ食いしてないで手伝え!)
(あははっ)

その時、チルドレンと居た時の記憶が
ふっ、と頭をよぎる。

「・・・あっちでは仲間によく作ってたんだよね。だから料理の腕だけは自慢できるんだって」
「ヨウの仲間に?」
「うん。私と同じ高レベルのESPを持った子達でね、よく皆本を困らせてたなあ」
「・・・皆本?」
「えーと、立場的には私たちを率いる上司だから・・・簡単に言って、カカシ先生みたいな人だって」
「へぇ・・・」
「とにかく3人は皆本が大好きで、いっつも取り合いしてたんだよ!でもみんな、いつも仲良かったけどね。」

ちょっとお行儀が悪いけど、
二人で楽しく食べながら色々話した。

私の元居た世界はどんなのか、とか・・・
カカシ先生のマスクの下ってどうなのか、とか。

「・・・久しぶりだってばよ」
「ん?」
「こんな風に、誰かと一緒に飯食うの」

そう言うと、ナルトは照れくさそうにニコリと笑ってこう言った。

「ヨウの料理、すっげーうまかったってばよ!ごちそうさまっ!」
「はい、お粗末さまだって。」


「じゃあ明日、任務の前に迎えにくる」
「うん、本当にごめんね・・・」
「いいんだってばよ!」
「・・・じゃあまた明日ね、おやすみなさいだって」
「おやすみっ」

そう言ってドアを閉めると、
ヨウはずるずるとドアにもたれかかる。

「うぅ〜っ///」

顔が真っ赤で熱を持ち、ノースリーブを着ているというのに、体も暑くて仕方ない。
ついつい手で顔を覆ってしまう。

「すっごい、嬉しいんだか恥ずかしいんだかわかんないんだって・・・」

そう呟いて、ヨウはダッシュで布団にもぐりこんだ。


時同じくして。


「ヨウの料理、すっげーうまかったってばよ・・・///」

ひっそり顔を赤くして喜ぶナルトがいたとかいなかったとか。


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