君が流したユメナミダ。


しえみと雪男との出会い


いつもの日常だった。
不思議な夢見て、
ドリンクとか作って、
マネージャーとしての仕事してた


・・・のに!


猫又みたいな猫助けちゃって
代わりに自分死んじゃって。
しかも、何か関西弁のふざけた神様(天空)に
「生き返ってもらうで」なんて言われちゃうし。

もうどうにでもな〜れ☆



・・・じゃなくて。



私は今、どこかに居る。
暗いから、どこかの森の中?


「あ、サッカーボール見つけた!」


自分のそばに、お気に入りのサッカーボールを見つけた。

「まぁ、10分の3くらいは天空を許す気になったかな。」

そんなことを考えていると・・・


ガサガサッ!


「ヴァアアアアアア」
「狽ャゃひーっ!?」

な、何あれ!?
昔お兄ちゃん達と見たゾンビ映画に出てきそうなあのグロテスクな人間はなんなんですかぁっ!?

「な、ななな、何かしないと・・・」

気が付けば、ゾンビにあたりを囲まれていた。

「ボールが汚れるのは嫌だけど・・・ええい!死ぬよりはマシだ!」

私は、すぐにエターナルブリザードの体形になった。

「ええい!・・・エターナル・・・ブリザード!」

目の前のゾンビの一人に向かって、思い切りエターナルブリザードを打ち込んだ。

グジュ!

気持ち悪い音を立てた後、すぐにゾンビの1体が倒れた。

「しめた!」

私は思い切り、ボールの飛んで行った方向へ走った。


そして、ボールのあるところまで
思い切り走って、走って、走った。

「あ、あっれー、おかしいなぁ・・・囲まれた・・・」

そう呟くと、ゾンビに足を思い切り掴まれた。

「(あーもう死んじゃうのかな・・・?まだあの男の子にも会ってないのに・・・)」

そう思った後、私は意識を失った。


私は、ゆっくり目を開けた。
ん・・・あれ・・・私生きてる?

「ん・・・」
「大丈夫?」
「あれ・・・ここはどこ?」
「ここはフツマヤだよ!」

そこにいたのは、
背は秋ちゃんくらいかな?と思うくらい
小さくて可愛い女の子でした。

「私、何でここに?」
「雪ちゃんが、あなたが森で屍に襲われてるところを助けて、ココに運んできたの。」
「そっかぁ・・・ってあれっ!?サッカーボールはッ!?」
「さっかーぼーる・・・って、もしかしてコレ?汚れていたから綺麗に磨いておいたんだけど・・・」

女の子の手には、
綺麗に磨かれた私のサッカーボール。

「(なんて天使なんだこの子は・・・!)」


「ありがとうっ!」
「ど、どういたしまして・・・」
「そういえば自己紹介まだだったね。私は吹雪阿白。よろしくね!」
「えっと・・・わ、わた、わたしは杜山しえみ!よ、よ、よろしくね。」
「よろしくね。・・・あ、もしかしてしえみちゃん、ずっと付きっ切りだったの?」
「う、うん。」
「なんか悪いなぁ・・」
「だ、大丈夫だよ!」

なんて天使なんだろうか。
たぶんこの子、虎丸君か立向居君の次に天使だよ。

「ま、とりあえず、よろしくね!」

私はスッと、手を差し出した。

「へ、へっ?」
「握手しよ!」
「う、うん。」

おずおずと手を差し出すしえみちゃん。
もしかして、恥ずかしがりやだったり?

ガラッ

その時、ふすまが開いた。


「しえみさん、その子の様子はどうですか?」
「あ、雪ちゃん!さっき目が覚めたんだよ!この子ね、阿白ちゃんって言うんだって。」
「そうですか。それはよかったです。」
「あ、あの・・・どうもありがとうございます。」

いかん!緊張するな私!
無駄にイケメンすぎる・・・!!
イナズマジャパンにもイケメン大量に居たけど、
なんか別格・・・!!

「(あれ?そういえばこの人、なんかあの夢の男の子に似てる、ような・・・。)」


まさか身内だったり、ね。
そんなわけないか。


「すみません、少し足を見せてもらえませんか?」
「は、はいっ。」
「・・・うん。もうキズも治ってる。」
「よかったね、阿白ちゃん」
「うん。ありがとう、しえみちゃん。」

すると、しえみちゃんに「雪ちゃん」と呼ばれていた人は、
少しずれていた眼鏡を直して、口を開いた。

「僕の名前は奥村雪男です。よろしくお願いしますね」
「あ、わ、私は吹雪阿白って言います!よろしくお願いします・・・」

何となく、あの子に声も似てるような・・・


気のせい・・・だよね?




それを聞いたのは、ちょうど1ヶ月前。
兄さんが最近変な夢を見る、と
僕に相談を持ちかけてきた。

「変なんだよ。綺麗な女の子がさ、夢に出て来るんだよ。それも毎日!」
「へぇ、確かに変だね。」
「だけど、名前が聞き取れないんだ。いつも、いつも・・・」
「その子って、どんな感じなの?」
「えっとな・・・オレンジと青のオッドアイで、グレーがかかった白色の髪の毛で、腰まであったかな。」
「ふうん・・・」

最初は、変な夢。
そうとしか思っていなかった。

だけど、ある日・・・


「森に屍が出る」という噂を聞いて、
祓魔師である僕がかり出された。

「・・・居ないな・・・。」

すると、女の子の大きな悲鳴が聞こえた。

「狽ャゃひーっ!?」
「煤I?」

その少し後、凄く大きな音がした。
それと、凄く冷たい突風も。

「急がなきゃ・・・!」

そして探し回ること数分。

「・・・!?」

兄さんの言っていた通りの女の子が
屍に囲まれていた。

「な、なぜ・・・!?・・・じゃなかった、助けないと!」

そして、屍を倒した後
僕はすぐに女の子の元に近づいた。

「大丈夫ですか!?」
「・・・・」

彼女は気を失っているのか、返事は無かった。
それに、屍に掴まれたのか、右足はケガしていた。

「・・・急いで処置をしないと・・・!」

しかし、僕はろくに薬を持っていなかった。
仕方なかったので、フツマヤで彼女を手当てすることにした。

「・・・!?雪ちゃん、その女の子どうしたの!?」
「森で屍に襲われてたんだ!処置をしないと・・・」
「大変!い、今準備するね!」



そして、処置を済ませた。



「僕は用事があるので、少し失礼します。」
「そっかぁ・・・じゃあ私、この子が心配だから、見てるね。」
「では、よろしくお願いします。」

まさか・・・ね。



「ねぇ、雪ちゃん。阿白ちゃん、もう歩いても大丈夫かな。」
「はい、もうすでに歩いても大丈夫ですよ。」
「あー良かった。あっ・・・もうそろそろおいとましますー・・・」
「・・・って言っても帰る場所あるの??」

ぐさっ

しえみちゃん、めちゃくちゃ痛いところついたね。
ココが虎丸君たちと違うところなんですね、何となくわかります(涙)

「・・・そうだ、帰る場所無かったんだ・・・。」

ちくしょう、あの関西弁馬鹿神!

「そうだフェレス卿に許可を得て寮を使わせてもらおう・・・」
「(フェレス卿・・・?)」

不思議な名前だなぁ。


そして私は、雪男・・・さん?に連れられて、その・・・フェレス卿?のところへ今行っています。

コンコン

「フェレス卿、失礼します」
「どうぞ☆」
「・・・失礼します」


・・・なんでですか?
何でこんなところに、


「天空がいるのよおおおっ!」
《久しぶりやねー》
「ん?天空の知り合いですか?」
《ん。まぁそんなトコや。あの子をココに送ったの、ワイやし。》
「死んでから会うと思っていたがちょうどいい!私のエターナルブリザードを顔面に食らうがいいっ!」
《え?ちょ、待ちいなっ!サッカーボールで狙わんといて!》
「お、落ち着いてください、阿白さんっ!」
「いいや落ち着けない!顔面にボールぶつけるまでー!食らえ、エターナル・・・「アインス・ツヴァイ・ドライ」

「ブリザ・・・(スカッ」

「・・・へ?」

どてっ

「ぼ、ボール!ボールはどこっ!?」


こけたときに打ったおデコを撫でながら、
私はボールを必死で探す。


「まぁまぁ落ち着いてください☆あと、室内でボール遊びはいけませんよ?」
「へ!?なんで、私のボールを・・・」

気がつくと、私のボールはフェレス卿の掌に。

「はい、どうぞ。」
「あ、ど、どうも・・・」

フェレス卿の手から、ボールを受け取る。
不思議すぎて、もう何も考えられなかった。


「・・・で、お願いします。」
「わかりました☆許可しましょう。」
「ありがとうございます。行きますよ、阿白さん。」
「狽ヨっ?」

ボーっと考えていると、急に雪男さんに声を掛けられて、びっくりした。


大事なところを聞き逃していたので分からなかったけど、
どうやら私を受け入れてくれるらしい。

「あなたは旧男子寮に住むことになりました。」
「へぇ・・・」
「僕もそこに住んでいるので、何かあったら声を掛けてくださいね。」
「あっ、あの雪男さん!」
「何ですか?」
「雪男さんって、兄弟とか居るんですか?」
「えぇ、兄が一人。」
「やっぱり似てるんですか?」
「似てるといえば似てるかもしれませんね。性格が逆とはよく言われますが・・・」
「そうなんですか・・・」

どんな子なんだろう。


「僕たちは近くの部屋ですから、分からないところとかあったら、遠慮せずに言って下さいね。」

そう言った後、雪男さんは部屋に戻ってしまった。

ガチャ

ドアを開けて、いきなりベッドに倒れこんだ。
ぶわっと毛が飛ぶけど、気にしない。

「もう、わけ分からない。」

いろんなことがありすぎて、
もう頭がごちゃごちゃしている。

ここには、私と雪男さんたちしか居ないこととか。
明日から、祓魔塾に行くこととか。

・・・もう、ごちゃごちゃしててわからないよ。

「・・・1曲だけ歌うか。」

近くに雪男さんたちが居るのも忘れて。
私はいつの間にか、歌を歌っていた。




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