夢で会った
「・・・ふぅ。久々に歌った気がするよ。・・・狽っ、隣に聞こえちゃったかな・・・。」
今更思い出して、ビクビクする。
「しまった、ついつい・・・」
パチパチ・・
「へ?」
小さい拍手が聞こえたので、私は振り返った。
そこには・・・
「狽艨Aゆゆゆ雪男さんっ!?」
「上手でしたよ。」
「や、やっぱ聞こえてたんだ・・・!」
「ええ。ばっちりと。」
「(・・・穴があったら入りたい)」
恥ずかしすぎて、顔がトマトみたいに真っ赤になった。
完熟トマト一丁あがり!
頭の中で八百屋のおじさんがそう言った気がした。
そのとき。
「おーい雪男ー!今さっき凄く綺麗な歌声が聞こえてきたんだけど、誰が・・・」
うそ、でしょ?
ここに、まさか
夢で会った男の子が、いるなんて。
「おまえ、は・・・」
「きみ、は・・・」
「「夢で会った・・・」」
「お前の、名前は・・・?」
「あたしは、阿白。吹雪、阿白。・・・君は?」
「俺は・・・奥村、燐・・・」
「(兄さんの言っていたことは、本当だったんだ・・・!!)」
「雪男・・・すまねぇけど、ちょっと席外してくれ」
「あ、うん・・・」
そして、雪男は部屋に戻った。
「お前、阿白って言う名前だったのか・・・」
「君こそ、燐って名前だったんだね」
「・・・あのときのこと、まだ怒ってるか・・・?」
「あのときのこと?」
「その、俺が・・・お前に、キス・・・したこと」
燐がそういうと、あたしはまた顔に火がついたように
真っ赤になった。
「悪かった・・・あんな、気持ち悪いことして・・・」
「燐・・・聞いて、燐。あたし、燐のこと気持ち悪いなんて、思ったこと、ないよ。」
「え・・・?」
「むしろ、嬉しかった。」
「きっとこの世界に来れたのは、燐がああ言ってくれたからじゃ、ないかな」
「ああ言った・・・?」
「「俺の元に、来てくれ」って。」
あたしがそういうと、今度は燐の顔が真っ赤になった。
「燐、あたし・・・言いたくても、言えなかった事があるの。・・・いい?」
「お、俺も・・・言えなかった事があるんだ・・・」
「じゃあ、一緒に言おうか。・・・せーの」
「「(阿白/燐)の事が好き(だ/です)!!」」
「え・・・?」
「へ・・・?」
「ふふっ・・・あははっ!!」
あたしは、笑いがこみ上げてきた。
なぜなら・・・
「あたし達、同じこと考えてたなんて・・・!」
「は、ははっ・・・確かに笑えるな・・・!」
そして・・・
ちゅっ。
どちらからかなんて、忘れた。
あたしたちは、触れるだけの優しいキスを交わした。
不思議な一目惚れ、だった。
ぎゅうっ
「俺、もうお前を離さねぇ・・・!」
「あたしも、燐だけが大好き!ずっと一緒に居てね?約束だよ!!」
「あぁ・・・!!」
これから、新しい日々が始まる。
そして次の日。
私は祓魔塾に、燐と一緒に行くことにした。
「行くぞ?」
「あーん、待ってよ燐!」
「わーってるよ、待つって!」
そして、行く準備を済ませた。
「ごめん燐!待たせたね!」
「べ、別に待ってねーよ。・・・行くぞ。」
「待ってよ燐!」
「何だよ。」
「・・・手、繋がない?」
「ばっ・・・別に、いいぜ」
「やったっ!」
私は、ぶっきらぼうに出された燐の手を取った。
男の子特有のゴツゴツした感じ。暖かい体温。
「(ふふ、何だか幸せ)」
「・・・何ニヤニヤしてんだ?」
「んー?燐といて幸せだなあって」
「馬鹿、俺もだよ」
どっからみても熱々のバカップルである。
そして教室。
皆、燐の後ろにいた私を見てざわつく。
わぁ、すっごく緊張する・・・!!
とりあえず、あ、あいさつ!!
「・・・はっ、はじめましてっ。私はココで勉強することになった吹雪阿白ですっ。」
「(あっ、阿白ちゃんだ!)」
「(・・・やっぱ、可愛いな)」
「(なんあれ可愛い!!)」
「(・・・///)」
「(意外に可愛いじゃない)」
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