薔薇と王女さま
私が目を覚ますと、
そこは殺風景な砂漠じゃなくて、
私の、星だった。
「う・・・頭が、くらくらする・・・」
視界もぼやけて、よく分からなかった。
だけど、暫くすると視界ももとに戻って、
はっきり見えるようになった。
そばには、羊と、羊の入った箱があった。
「・・・!そうだ、薔薇!薔薇は・・・」
私は、急いで薔薇のある場所に急いだ。
だけど、そこにあったのは・・・
「ステラ!」
グラン様のように真っ赤な髪をした、
1人の男の子が、薔薇があった場所に居た。
「へ・・・?」
「待ってたよ、ステラ!きっと帰ってくるって!」
「君は、誰?」
「あぁそうか・・・俺だよ、薔薇だよ!」
「えぇっ、君はあの薔薇!?どうして、人間に!?」
「俺、君が居ない間に・・・神様にいつもお願いしてたんだ。“人間になりたい”って」
「そしたらある日、神様が俺を人間にしてくれたんだ!」
「・・・本当に?」
「本当だよ!」
「うれ、しい・・・!」
「俺も嬉しいよ。」
「・・・だって、ステラを抱きしめる腕が出来た。」
「ステラを追いかける、足だって出来た。」
「それに、ステラにキスをする、唇だって出来た!」
「私も嬉しい!えっと・・・」
「ヒロト。それが俺の名前だよ」
「・・・ヒロト!」
ステラは、ヒロトに抱きついた。
「ステラ・・・ずっと、一緒だよ。」
「私も、もうどこにも行かないわ・・・!」
そしてステラは、ヒロトと触れるだけのキスをした。
星の王女さまは、星に戻り、
人間になった薔薇と恋に落ち、愛し合い
地球からつれてきた羊とともに
毎日幸せに暮らしましたとさ・・・
- 210 -
*前次#
ページ:
ALICE+