あなたは遠い場所に居る
(シリアスなシザユリ)
「・・・なあ、ユリア」
「あちッ・・・ん、何?」
ユリアが持ってきた熱いココアを飲みながら、
シーザーとユリアはくっついて空を眺めていた。
「俺は、ずっと思ってることがあるんだ」
「何をさ?」
「もし、お前が100まで生きるなら、俺はお前より1分少な目に生きたい」
「どうして?」
「・・・バカ、お前のいない世界なんて無いのと一緒だからだ」
そう言うと、シーザーはユリアを抱き寄せる。
ユリアの持っていたココアがちゃぷん、と音と湯気を立てて揺れた。
ユリアは零さないように近くの地面にカップを置き、シーザーに赤い顔で悪態をついた。
「バカね、あたしだって・・・シーザーが居ない世界なんてないのと一緒よ」
「お前は俺より長生きしそうで怖いがな」
「少なくとも、シーザーよりはすっごく長生きしてやるもんね!」
「俺をあの世で長く待たせんなよ」
「へーんだ、すっごい待たせてやるから覚悟しなさいよ」
「このやろっ」
「・・・きゃっ!何すんのよもう!」
あんな風にして、笑いあったのはもう昔の話。
「・・・あれはただの冗談だったのに、真に受けるなんてシーザーらしいわ」
すっかり日に色褪せたシーザーのバンダナを見て、ユリアはため息をつく。
「あの日」以来、およそ70年ほど肌身離さず首に巻いていたバンダナは、
すっかり色褪せ、ところどころ解れていた。
「・・・何度シーザーを追おうと思ったか。」
「でも追えなくて、結局こんなにおばあちゃんになるまで生きてしまったのよね」
ユリアの今の顔には、波紋の力で
若いころの面影が少しは残っているが、ほとんど老いてしまっていた。
「ねえシーザー、貴方は私の事まだ待っていてくれるかしらね」
あれから長い長い月日が流れた。
イタリアから遠く遠く離れた日本で、自分の娘と一緒に暮らしながら一日を過ごす。
・・・しかし、そこに愛する男はいなかった。
「私・・・そろそろ逝ってもいいはずなのに、どうして逝けないのかしらね」
「ヴェルハートの女は短命のはずなのに、どうして死神は・・・私じゃなくて彼を連れて行ったの?」
そう呟いて、ユリアは涙を流す。
零れた涙がぽたりとバンダナに落ち、小さいハート形のしみを作った。
あなたは遠い場所に居る
ちなみにユリアはジョセフと一緒で
ちょっとボケ入ってますが6部まで生きてます。
某アニメのセリフに感化された。
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