イヴとの出会い
目が覚めると、そこは青い壁の廊下だった。
どうやら僕は死なずに済んだらしい。
「ん・・・。」
少し体が重いけど、傷一つ負ってないから大丈夫だろう。
・・・とにかく、出口を探さないと。
僕はまず、右に進んでみることにした。
「・・・うわぁ」
床や壁に、赤色で書かれた“かえせ”の文字。
・・・僕に何を返せというんだ。僕は何も持ってないぞ。
赤色の文字を軽くスルーして、僕は突き当たりにあったドアを開けた。
「・・・」
・・・あぁ、本当にもう。
呆れる僕の目の前には、気持ち悪く笑う女性の絵が。
何か笑い声がするような気もするような気がするけど、
気にしない気にしない。
部屋をぐるりと見渡したけど、あの絵しかないし・・・
「・・・出るか。」
僕は、絵に背を向けて、そそくさと部屋を出た。
「んー、階段あったからそこを上って見るk・・・」
僕は驚いた。
さっきまであったはずの階段は、跡形もなく消えていた。
「・・・あぁもう!」
ここまで来ると腹が立ってくる。
でも怒っていても仕方ない、進もう。
進むしか道がないなら、それをするしか術はないだろう。
仕方ないから、左側に行くことにした。
僕はこれから起こる事も知らず、廊下の突き当たりにあったドアを開けた。
ドアを開けた瞬間、僕はびっくりした。
なぜなら、僕ぐらいの女の子が、壁から出ている黒い手に襲われかけていたからだった。
「!」
「・・・う、うぅ・・・」
女の子はすごく怖いのか、うずくまって動こうとしない。
僕は走って女の子に近づいて、声をかけて手を差し伸べた。
「・・・おいで!!」
女の子は一瞬驚くと、僕の手をおずおずと取った。
僕はその手をやさしく引っ張って、気味の悪い黒い手から遠ざけた。
最初はびくびくしていたけど、
女の子は少し経つと、落ち着いたようだった。
「大丈夫?」
「誰・・・?」
「あぁごめん、自己紹介がまだだったね。僕はフェレス。君は?」
「・・・イヴ」
「へぇ、イヴか。可愛い名前だね。」
「ありがとう・・・」
僕が見る限り、イヴはすごくおとなしい子だなぁ。
「怖かったでしょ、大丈夫?怪我とかしてない?」
「・・・う、うん」
「君、一人なの?」
「うん・・・」
「そうか、僕も一緒で一人なんだ。よかったら一緒に出口を探そうよ!二人なら心強いでしょ?」
「・・・うん。」
「じゃあ、手・・・つなご。僕がイヴを守ってあげるからさ」
「フェレス、ありがとう・・・。」
イヴは僕の手をやさしく握った。
「離したらだめだよ」
「うん」
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