そしてとうとう


次の朝。
俺は、特訓している守たちを覗きに来た。
見てみると、練習そっちのけで、楽しそうに雪合戦をしていた。

「(楽しそうだな・・・)」



ね、お兄ちゃん!雪がいっぱいだよ!


そうだな雪女。・・・えいっ!


えっ?・・・きゃっ!
お兄ちゃん、ずるーい!


ずるくな・・・わっぷ!


お返しだよー!


やったなー?




「(兄ちゃん・・・)」


雪女の目尻に、涙が浮かんだ。
その涙を荒く拭いて目の前を見ると、
同じように守たちを見ていた吹雪と目が合った。

雪女は気まずくなって、その場を立ち去った。

そして、朝御飯を食べた後、
またスノボで特訓をすることにした。

昨日とは違って、みんなコツを掴み始めたのか、
みんな上手く行っている。

その様子を見ながら、雪女は特訓をし始めた。

スノボではなく、新技の特訓を。
なにかしらをブツブツ呟きながら、必死に練習をしていた。

「足に力を込め、思い切り蹴る・・・」


そして、しばらく経った日。
練習中に、急に空が暗くなった。

「円堂!」
「あぁ・・・」
「おいでなすったぜ、エイリア学園が!!」


そして、レーゼたちが現れた!


「待ってたぜ、エイリア学園!」
「勝負だ!!」

「またお前達か、なぜここにいる」

レーゼは呆れたようにそう言った。

「俺達が代わりに戦う!!」
「フッ・・・地球人の学習能力は、想像以上に低いな。2度も敗れたのに、なぜわからないのだ」
「我々には勝てないと!」
「宇宙人の想像力もたいしたことないね!」
「俺や、俺達がパワーアップしたとは思わねーのか?」

俺がそう言うと、レーゼはこう言った。

「ほう・・・いいだろう。・・・地球には、こんな言葉がある。「2度あることは3度ある」と!!」

そう言って、レーゼはボールを俺達に向かって蹴った。
しかし、守はそのボールをしっかりとキャッチした。

「さぁ、勝負だ!」
「よかろう、今度こそ二度と立ち上がれないよう、踏み潰してくれる!」


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