新帝国の罠
あれから、小暮のことについて、
いろいろとありました。
目金のレイナちゃんに落書きしたり、
栗松の雑誌に落書きしたり、
はたまた守の靴紐を結んで転ばしたり・・・
「(はー、頭いてぇ。)」
・・・苦笑いしかできない俺でした。
すると、瞳子さんの携帯にメールが届いた。
「影山が脱走し、愛媛に新帝国学園を設立・・・!?」
「な、何!?」
「あいつ・・・!!」
「まだ性懲りもなくそんなことしてるのかよ!」
「しかも、新帝国だって!?」
俺達は、そのメールの内容に驚愕した。
そして・・・
「よし、愛媛に行こう!」
「このまま放っておくわけには行かない!!」
「そうだ、そうだ!!」
その中、塔子が鬼道に何か聞いていたようだったが、
俺の耳には入ってこなかった。
俺の強く握られた拳からは、少し血が落ちた・・・
「・・・雪女くん?」
吹雪の声で、俺は我に帰った。
「どうしたの?手から血が出てる・・・」
「え?あ、あはは!なんでもねーよ!!」
俺は怪我したほうの手を隠して笑った。
「そう?僕の見間違いだったかな・・・」
「お前疲れてんだよ!寝とけ寝とけ!!」
「・・・う、うん・・・」
吹雪が振り向くと、俺はすぐにため息をついた。
「(俺は・・・)」
そうしているうちに、キャラバンは愛媛に着いた。
「守!お前電話するのか?」
「あぁ、雪女もか?」
「ん。母さんに連絡入れとかないと。」
そうして俺達は、それぞれ電話することにした。
「あ、母さん?」
≪雪女!元気にしてるか?≫
「あぁ、元気だよ。」
≪・・・勉強もしてるんだろうな?≫
「してるよ!」
≪本当にか?≫
「本当だッ!・・・監督、そこらへんは厳しいし・・・」
≪そうかそうか!それならよかったよ!≫
「ん。・・・そういえば父さんは?」
≪正義?正義なら今はいないぞ≫
「そっか・・・それならいいや。」
≪サッカーもいいけど、いい彼氏も見つけろよ!≫
「か、彼氏ィ!?」
≪そうだ!俺と正義みたいないいカップルを目指せ!お前はまだ若い!いける!≫
「アホか!!俺まだ中学生だぜ!?」
≪恋に中学生も高校生も関係ない!≫
「・・・(ダメだこの母さん、早くなんとかしないと)」
≪ま、ホドホドに頑張れよ!≫
「・・・う、うん」
ピッ
携帯電話を切って、守のもとに行くと、
そこには・・・不動がいた。
俺は、不動をよく見ようと近づいた。
すると、急に不動はこちらを見て、こう言った。
「・・・お前、火月雪女だろ。」
「・・・!」
「お前、一体何者なんだよ」
「・・・お前なんかに、教える訳にはいかねーな」
「ケッ、秘密ってワケかよ」
「お前こそ」
そう言うと、一瞬不動は分が悪そうな顔をした。
・・・そして俺達は、新帝国学園に行くことになった。
着くと、そこは港だった。
学校はどこにも見当たらない。
「学校なんて、ないじゃないか」
「テメェ、俺達をだましたのか!!」
「短気なヤツだな。学校なら、ほら」
そう言って不動が指差すと、
とてつもなく大きな潜水艦が現れた。
「(これが・・・新帝国・・・!!)」
すると、潜水艦の入り口から・・・影山が現れた!
「か・・・影山・・・!!」
「久しぶりだな、円堂!それに鬼道!」
そう言うと、影山は俺のほうを向いて、
こう言い放った。
「それに・・・火月雪女!!」
俺は拳にぐっと力を込めた。
そのとき、鬼道が影山の名前を叫んだ。
「もう総帥とは呼んでくれんのか・・・」
「今度は何をたくらんでいる!!」
「私の計画はお前達には理解できん。この新帝国学園の意味さえもな!」
「・・・理解したくもないがな」
俺はぽつりと呟いた。
そのとき、瞳子さんがこう叫んだ。
「影山零治!貴方はエイリア学園と何か関係があるの!?」
「・・・吉良瞳子監督だね。・・・さて、どうかな」
そう言うと、影山はこう付け足した。
「ただし、エイリア皇帝陛下の力をお借りしているのは事実だがね」
「エイリア皇帝陛下・・・!?」
「誰だよそいつ・・・」
そして、影山はこう言った。
「来い、鬼道。昔の仲間に会わせてやる」
「待て、影山!!」
「俺も行く!!」
そして、守と鬼道は
潜水艦の中に入ってしまった。
「(これは、一試合ありそうだな)」
俺はひとまず、髪をくくり直した。
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