超次元サッカーのすゝめ


・・・超次元サッカーって、アレか?
足から炎出してシュートしたりとか、
分身してドリブルしたりとか、
なんと手からでっかい手ェだして、
ゴッドハンド!とか叫んじゃうアレか?

・・・確かに俺は、あっちの世界で
マネくらいはしたことがあるが。

「だーかーら!雪女!明日の試合出てくれないか?」
「・・・なぁ円堂、お前俺の話ちゃんと聞いてるか?だーかーら。俺はサッカーは趣味程度でやってんの。(女だしな。)」
「狽、・・・でもさっ、お前いい体格してるし!男として申し分ないぞ!」
「(ピクッ)なぁ円堂・・・誰が、男だって・・・?」
「・・・な、何言ってんだよ!お前男だろ?」
「・・・俺は女だぁあああ!!!こんな格好してるけど女なんだよ!!!!」

俺は、なるべく小さい声でそう叫んだ。
だって俺、女の子だもの!!

「Σえ!?お前女なのか!?」
「そーだよ!何か文句あるか!?」

しかし雪女は、胸は男並みにぺったんこで、
お世辞にも女の子っぽいとは言えない、二の腕&太もも。
そして極め付けに、イケメンな顔立ち。
雪女はどう見たってパッと見は男の子。(お世辞にも女の子っぽいとは言えない体です。)

「・・・女はサッカー、できないんだろ?」
「う・・・」

ぺし、と持っていた本で円堂の頭を軽くはたいて、円堂をなんとか黙らせる。
・・・しかし、まだ諦めのつかない顔で見てくる円堂に、
どうしようもないと思いながら頭を撫でた。

「・・・円堂、すまねぇな。」
「俺・・・火月とすげぇサッカーしたい・・・。」

そのとき・・・俺の胸がズキンと痛んだ。

「・・・しつけーぞ。」

苦笑いしながら円堂のデコに、
軽いでこぴんをすると、俺は逃げるように教室を出た。


「・・・兄ちゃん・・・」


何で、断ってしまったんだろう。
本当は、すぐにでもOKしたかった。
あの時「うん」と
その一言だけ、言えば良かった。

こんな天邪鬼な俺・・・嫌いだ。大っ嫌いだ。

「なぁ、兄ちゃん・・・俺、どうすればいいんだよ・・・」

ぽとっ、と
ペンダントの上に、涙が落ちた。

「・・・ただいまー。」
「みゃー。」
「あ、ノーザ。お迎えか・・・ありがとな。母さん、ただいま。」

ノーザを抱きかかえて、雪女はリビングへ行った。

「あ。おかえり雪女、学校はどうだったんだ?」
「あー。また女子にもみくちゃにされそうだ。」
「・・・毎回のことだ、諦めろ。」

ドサッ、と
鞄を少し乱雑にソファーに置くと、
椅子の上でスポーツ雑誌を読んでる父さんと目が合った。

「なぁ・・・雪女。部活はどうするんだ?美術部か?吹奏楽か?」
「・・・サ、サッカー部、とか・・・?」
「(ガシャンッ)Σサッカーだとっ!?」

俺がそう言うと母さんが、
驚いて皿を落とした。

「なぁ母さん・・・そこまで驚かれると俺泣くよ?泣いちゃうよ?」
「・・・それはまぁ、おいといて!サッカーって、プレイヤーか!?」

父さんが、目をキラキラさせながら
近づいてくる。

「・・・あー、うん・・・そういうことになるかもな・・・。」
「お前すごいな!さすが義正の娘だ!」
「彰人もあっちで喜んでるよ。」
「そうだな・・・兄ちゃんも・・・」

雪女は少しだけ、悲しい表情をした。

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