どうも血には勝てないようで


そして、来ちまった。ついに来ちまった。
何がって、雷門対帝国。
まじでえげつないよ。つーか、反則だろ。

レッドカーペット・・・ってオイ。
本当にお前らもうまじで中学生辞めろ。

「生デスゾーン・・・。無駄にカッコいいなオイ。」

チームの皆が、
ばたばたと倒れていく光景に
俺は目を背けたくなった。

だけどなぜか、俺は試合を見ていた。


「買b・・・しょうがねぇな!」


俺には、サッカー選手の血が入ってるんだ!
それも、その辺にいるサッカー選手じゃねぇ!

“あの”火月義正の血がな!


まさに地獄絵図だった。
“でも、出たい”
その気持ちのおかげか、全然怖くない。

「・・・おーい!秋ちゃん!」
「雪女くん!?なんで、どうして・・・!?」
「・・・誰だね、君は?サッカー部でもない関係者はここに入る事は出来ないんだよ。・・・分かるかい?」
「・・・じゃあ俺、サッカー部入るぜ!それなら、文句ねぇだろ?」

ぎょっと驚いて俺を凝視する冬海をほっといて、
秋ちゃんに予備のユニフォームとスパイクはないかと言ったら、
ちょっとまっててと走って行った。

「か、勝手な事を・・・」
「うるせぇな!・・・影山の指示ないくせにぐちぐち言うなよ?文句あんなら後にしろ・・・。」

軽く脅し+ガンを飛ばすと、
さあっと冬海の顔が青ざめた。

「(うっわぁw超ぶっさいくな顔w)俺お前嫌いなんだよな・・・あと、好き勝手出来ると思うなよ?俺がいつかお前にレッドカードを突きつけてやるぜ!」

鬼瓦さんのセリフを、少しお借りしました。
自分で言うのもなんだが俺、カッコいいな。

「あ・・・き、君は一体なにを「雪女くん、はいコレ!」
「おおっと、タイミングが良いね、秋ちゃん。まじでサンキュ!」


パッと誰もいなさそうな倉庫裏で
着替えを済ますと、直ぐに秋ちゃんの所に戻った。

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