久々の友人


そしてあれから。

カタール代表のデザートライオンと試合したり、
瞳子監督率いるネオジャパンと戦って勝利したり。

その間、飛鷹や虎丸の意外な素性を知ったりしたりした。

「(小6だったんだな、虎丸・・・。)」

もちろん、その間にも
特訓や練習は欠かさなかったけど。

俺も時々参加したりして、腕が落ちないようにしといた。

・・・そしてアジア予選の決勝戦の前日になったのだった・・・。


・・・凄くまずい状況だ。

「ドリンク用の粉がもう1人分しか残ってない・・・だと・・・!?」

・・・うん、絶対に足りない。
こりゃまいったな、明日大量に必要なのに。

予備も確か切らしてたはず・・・


「仕方ない、買いに行くか・・・。」

貧血気味でふらふらする体を押して、
俺は秋ちゃんに話しかけた。

「なー秋ちゃん、ドリンクの粉切らしちまってさ。明日の用意とかするから、買い物行ってきていいか?」
「うん、丁度足りないものがあるんだけど、頼んでもいいかな?」
「あぁ。構わねぇぜ。」
「えっと、これメモだよ。」
「ふむふむ、テーピングとか、タオルの予備な。」
「でも、量凄く多いけど大丈夫?」
「・・・あいつ連れていくか」

そして。

「・・・おい土方、今大丈夫か?」
「あぁ、空いてるぜ?」
「買い物行くんだけどよ、量多いから荷物運び付き合ってくれ」
「・・・構わねぇぜ?」
「すまねーな。ほかの奴らだと力不足な気がしてよ」
「別にいいぜ?丁度練習が終わって、どうしようかと悩んでたところだ」


そして商店街。


「・・・俺が呼ばれた理由、分かったような気がするぜ」
「これでへこたれてもらっちゃ困るぜ?あともう1つ回るとこあんだから」
「いい特訓になりそうだな・・・」
「じゃあ買ってくるから、ちょっと待っててくれ」
「あぁ。」

そして、雪女は店の中に入っていった。

「えーと、ここで終わりか・・・」

土方がそう言って、ベンチに腰かけていた時、
一人の少女が土方に声をかけた。

『(すみません、道を聞きたいのですが・・・)』
「え、え・・・・?」
『(・・・韓国語、通じませんか?)』
「・・・!?」

土方、完全にパニック状態。

「おーい土方ー、どうしたんだよ、そんなところで」
「いや、この子が声かけてきたんだけど、言葉通じなくて」
「ん?」

少女をジッと見た雪女は、
何か思い出したような顔をして、こう言った。

「もしかして、パラン!?」
「・・・知り合いか?」
「ちょっと、話しかけてみる。」

そう言うと、雪女は少女に話しかけた。

『(久し振りだな、パラン!俺を覚えてるか?)』

そう言うと、少女も思い出したのかこう言った。

『(久し振りね!!)』
『(久し振りだな。あー・・・悪いけど日本語で話してくれるか?)」
『(あら、どうして?)』
『(韓国語忘れまって、今練習中なんだ)』
『(それなら仕方ないわね、いいわよ)』
『(ありがとう。)』

「・・・?」

完璧に土方が空気に。

「あ、悪い土方!この子はパラン。俺の友達なんだ」
「初めまして。私はチム・パラン。チムは日本語で言う苗字みたいなものだからパランって呼んで。」
「えっと、俺は土方雷電!よろしくな」
「よろし・・・く・・・」


土方の顔を見た瞬間、パランは真っ赤になってフリーズ。


「(・・・こりゃ完璧に惚れたな)」
「おっ、おい!大丈夫かよ!?」
「はっ・・・はい!大丈夫よ。ちょっと、ね・・・」
「そう言えばパラン。なんでこっちに?お前韓国にいるはずじゃ・・・」
「やだぁ、イナズマジャパンの試合を見に来たのよ。私イナズマジャパンしか応援してないから!」
「「(笑顔でサラッとすごいこと言ったぞ今)」」
「親友がマネージャーやってるチーム、応援して当然でしょ?」
「ありがとう、パラン・・・」
「かしこまらなくてもいいのよ。だって親友でしょ?」
「・・・そうか。本当にありがとな。」
「ふふっ。」

「土方、先にその荷物合宿所に持って行っといてくれるか?ちょっと話して帰りたいし」
「・・・あぁ、じゃあ先に戻ってるぜ」
「悪ィな」

「それにしても久し振りね。元気にしてた?」
「あぁ。サッカーやって過ごしてたぜ。まぁ今もだけどよ」
「貴方は相変わらずねぇ。私は韓国で過ごしてたわ。」
「・・・そのうち、また世話になるな。」
「気にしないで!私の家、自分で言うのもなんだけど、お金持ちだしさ。1人2人抱え込むくらい平気よ」
「すまねぇな。」
「・・・でもこの前、急に“あれ”を延期したいなんて言うから、私すっごく驚いたのよ?」
「あぁ。あいつらが戦うのをもう少しだけ見たいんだ」
「・・・そうかぁ。」
「俺の我儘で伸ばしたいとか、本当に悪いって思ってる。」
「大丈夫よ。私がなんとかしておいてあげる。」
「・・・悪い。」
「大丈夫よ。まだあと4年もあるんだから。1年延ばすくらい簡単よ」
「パラン・・・」
「・・・・でも、あとちょっとなのね。」








「・・・雪女が韓国に留学してくるの。」









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