だって大介さんは
1日目
そろそろ寒くなってきた今日、
私のもとに嬉しいニュースが届いたの!!
なんと美幸さんに、子供が出来たらしいの!
何だか、とても嬉しい。
色々と嬉しいけど、
私と大介さんの血を持った子が増えた。
それが一番うれしいの。
正義以外の子供は全部、竜二さんとの子供だもの。
元気で生まれてきて頂戴ね。
・・・私の夢が叶うのも、
そう、遅くはないかもしれない。
304日目
そろそろ夏も終わり、秋も近づいてきた今日。
とうとう産まれたの!
小さくて可愛い女の子と、男の子の双子ちゃん。
そっくりで可愛くて、もう食べちゃいたいくらい可愛い子。
目の色が違うだけの双子ちゃんで、目を瞑ったらどっちがどっちか分からなくなっちゃうわ。
・・・それに、私の髪の毛の色を受け継いだみたい。
美幸さんも正義も茶髪なのに、この子たちは私にそっくりの綺麗な白銀の髪。
でもいいわ。
健康で生まれてきたんですもの。
・・・でも私、きっとこの子たちが大人になれるのを見れない気がするの。
カンみたいなものだけど。
4150日目
・・・彰人が居なくなって、何年経つかしら。
最近、記憶力が無くなってきた。
大介さんとの記憶は、あんなにくっきり覚えているのに。
病気にかかって、入院してからおおよそ1ヶ月くらい。
体が重くて、日記を書くのもつらい。
・・・私、死んじゃうのかな?
もし死んだら、大介さんに会える?
あの世界にいろいろ残してきたものがあるのに、
誰にも知られずに終わるなんて、
そんなの悲しいじゃない。
「・・・ばあちゃん・・・」
日記を持つ手が震える。
「あれ、最後のページがくっついてる・・・?」
何かでくっついていた最後のページを、
破れないように丁寧にはがして、
震える手で最後のページを開いた。
4221日目
あの二人の目を盗んで、この日記を書いてる。
きっともう、これが最後の日記だと思う。
・・・だって、
もう目がかすんで、左腕が動かないんだもの。
結局、最後まで大介さんにもう一度会うことはできなかった。
会いたい、会いたいと思い続けたけど、
・・・駄目だったみたい。
せめて、もう一度だけ
「超次元サッカー」をやりたかったなあ。
・・・あの世界に、一度だけ戻りたいな。
あの世界に何を残してきたか、
知っているのは、大介さんと天使だけ。
雪女、あなたならきっとあの世界へ行ける。
だってあなたは、大介さんの血が流れてるんだもの。
・・・もし、あなたが大介さんに会えたならあの人に、
私が生きていて、あの人の子供がいたことを教えてあげて。
・・・それに、私が死ぬ直前まで、
あの人を凄く凄く愛していたことも。
私は死んだら天使になって、
あの人や雪女の子供たちを守ってあげたいの。
もう、書くことはないわ。
生きていて凄く楽しかった。
・・・おやすみなさい。
「・・・」
何故か涙が溢れてくる。
「そんなに、会いたかったんだな」
日記につづられた思いが、
読んでいると、ズンと胸に押してくるようで、
涙が溢れだしてくる。
「・・・絶対に伝えるよ、ばあちゃん・・・」
日記を抱きしめて、そうつぶやいた。
絶対に伝えるよ。
だって大介さんはこの世界で生きているから。
「やべえ、涙が止まらないや・・・」
どうやら俺は、
そのまま泣き疲れて眠ってしまったらしく、
次の日の朝、ソファーで眠っているところを秋ちゃんに起こされた。
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