弔い合戦
そして俺たちは、急いでコトアールエリアへ向かうことになった。
「!?」
コトアールエリアに着くと、
酷い光景が広がっていた。
「何だよこれ・・・めちゃくちゃじゃねえか!!」
「ひでぇ事しやがる・・・!!」
「許せない・・・!!」
「みんな、壊してるやつを止めるんだ!」
「「「ああ!!」」」
そして俺たちは、手分けして
壊している奴らを探すことにした。
俺は守と一緒に探すことになった。
必死に探していると、
丸太に押しつぶされそうになっているロココを見つけた。
「あっ、危ない!」
「行くぞ、雪女!!」
「おう!」
「熱血パンチ!!」
「アイススピアー!!」
アイススピアーと熱血パンチの力で、
丸太は吹っ飛ばされ、ロココたちは無事で済んだ。
「大丈夫か?」
「怪我はないか!?」
「円堂守と・・・火月雪女・・・?」
その時、秋ちゃんや風丸たちも駆けつけた。
「大丈夫か!」
「・・・イナズマジャパン!それに、大介!!」
その時、俺たちの後ろで
拍手の音が響いた。
「・・・?」
「さすが、イナズマジャパンのGK円堂守。見事な反応ですね。それに火月雪女さんも素晴らしいキック力だ。さすが「白蒼の雪女」ですね」
「・・・出やがったな!」
「お前たちは何者だ!顔を見せろ!!」
そう言うと、一人一人
顔を覆っているターバンを取っていく。
「あいつは、ガルシルドんとこにいた・・・!」
「私たちはガルシルド様に仕える為に作られた使節サッカーチーム、チームガルシルド!」
「チームガルシルド!?」
「イナズマジャパンの諸君まで現れてくれるとは、今日はなかなかついているようだ」
「!?」
その時、ガルシルドが現れた。
「ガルシルド・・・!?」
「この事件は、貴様の仕業か!」
「そんな事だろうと思ったっス!」
「でも、なぜだ!?なぜコトアールの街を破壊する!!」
「・・・なぜ?知りたければその男に聞いてみるんだな」
そう言うと、ガルシルドは大介さんを指さした。
「この人に・・・?」
「そうだ。リトルギガントの監督、Mr.荒矢・・・いや、円堂大介にな!」
「それじゃあこの人が・・・!!」
「円堂くんの、おじいさん・・・!?」
「目的はワシか!まったく、ワシを引っ張り出すためにここまでやりおって。さすがのお前も、焦ってきたと見える!」
「フン、貴様にだけは言われたくないわ。40年もの間隠れて、私の事をこそこそ嗅ぎまわっていたお前にだけはな」
「40年!?」
「そんなに前から二人は、知り合いだったんですか!?」
「40年前・・・あの悲劇が起こった年・・・!?」
「あの悲劇・・・?」
「「イナズマイレブンの悲劇」か・・・!」
「でも、あの頃影山はまだ中学生。一人でそんなことはできないわ。」
「・・・つまり、影山の後ろで糸を引いていた奴が居たって事か・・・!」
「ガルシルドは世界征服のために、手始めにサッカー界を支配してきた・・・」
「日本なら、影山を帝国学園の総帥にして、日本のサッカー界を支配してきた・・・」
「ワシは40年間、お前の事を調べあげて追い続けてきた!」
「・・・ほう、40年前死んだ、お前の彼女の弔い合戦でもする気かね?」
「!!」
「お前を追い詰めたとしても、雪姫は帰ってこんよ。だがお前を野放しにしていては、天国の雪姫に合わす顔がないんでな」
「ほう?」
「お前の悪事をすべて暴くことが、ワシのせめてもの復讐だ!」
「・・・だが、その復讐も無駄になったようだな。現に私はまだ捕まっていない。」
「・・・」
「円堂大介、これ以上私の邪魔はさせぬ。貴様とイナズマジャパンは、この場で私が叩き潰す!!」
その瞬間、大介さんがこう叫んだ。
「この子たちは関係ない!潰すならワシだけで十分なはずだ!」
「そうはいかぬわ。私が潰すのは円堂大介、貴様と貴様のサッカーだ!」
「「その勝負、受けて立つ!!」」
その時、俺と守の声がハモった。
どうやら、考えていることは同じらしい。
「二人とも、やめろ!これはこいつとワシの問題だ!」
「そんなこと無い!大介さんの問題は、俺や守の問題みたいなもんだ!!」
《そんなこと無いです!大介さんの問題は、私の問題みたいなものなんだから!!》
「(雪姫・・・!?)」
「その通りだ!これは、こいつとじいちゃんだけの戦いじゃない!サッカーを守るための戦いなんだ!!」
「・・・円堂や雪女の言う通りです。俺達にやらせてください!・・・なあ、みんな!」
「はいっス!」
「そうです、許せませんもの!」
「あぁ、そんな奴にサッカーを盗られてたまるかよ!」
「その通り!」
「・・・止めても、無駄のようだな」
そして俺たちは、試合をすることになった。
「・・・狐狸、それ脱げ。」
「ちょっとは恥じらい持ってくださいっス、雪女さん・・・」
「恥じらいなんて持ってられるか」
俺は狐狸の着ている、イナズマジャパンのレプリカユニフォームをはぎ取ろうと必死になっていた。
「分かりました、分かりましたから脱がさないで欲しいっス!!」
呆れたように言うと、
狐狸はパチン、と指を鳴らした。
その瞬間、俺たちは煙に包まれて
その煙が晴れると、俺たちの服がいつの間にか入れ替わっていた。
「おお!?すげえ!」
「あとで油揚げ30枚おごってほしいっス、お腹空いたっス!!」
「よし、試合が終わったら奢ってやろう」
「やったーっス!!」
「雪女、大丈夫なの?試合なんか出て・・・」
「だーいじょうぶだって!無茶は絶対しねーから!」
「でも、もしものことがあったら・・・」
「無理だと思ったらすぐ交代するから、な?」
「・・・うん、絶対だよ?」
「あぁ。」
「みんな、絶対に勝つぞ!!」
「「「おう!!!」」」
そして、試合開始のホイッスルが鳴った。
「風丸さん!」
「あぁ!」
虎丸からパスが始まり、
風丸からヒロト、ヒロトから鬼道へと
パスを繋げて上がっていく。
しかし、鬼道はボールを奪われそうになったが、
何とか立て直し、上がっていく。
「豪炎寺!」
鬼道が豪炎寺へパスを回したその時。
バファロが尋常じゃないスピードで、豪炎寺へ渡ろうとしていたボールを奪った。
「ヘッジホッグ!」
そしてボールはヘッジホッグへ。
風丸が止めようと走るが・・・
「行かせるかあああ!!」
「・・・フッ」
また尋常じゃないスピードでかわされた。
「調子に乗るんじゃねえ!アイスバーンV2!!」
その瞬間、雪女の足元がピキパキと音を立てて凍りつく。
以前のアイスバーンとは、凍り付くスピードが格段に速くなっていた。
しかし、ヘッジホッグは高くじジャンプして、アイスバーンを避けた。
そしてそのままボール空中でをパス。
「なんだよ、今の・・・!!」
「油断するな!相手は強化人間プログラムを受けているぞ!!」
「何っ!?」
ボールを受けたマンティスはそのまま、士郎のスノーエンジェルも難なくかわし、
みんなには緊張が走る。
「なんでそんな事を!そんな体でサッカーをしたら、体がぼろぼろに・・・!!」
「ははは、あなた方は私たちがロニージョやデモーニオと一緒だとお考えのようですが、それは違いますよ」
「なんだと!?」
「彼らはただの実験台に過ぎません。プログラム完成に必要なデータを取るためのね・・・!」
「実験台!?」
「自分の体を犠牲にして、完成したのが私たち、強化人間プレイヤーなのです!」
「許せない・・・!!人を実験台にしてまで・・・!!」
「大丈夫ですよ、彼らはガルシルド様の理想の世界を創るための尊い犠牲です。」
「何が大丈夫だよ!そんなの許せるか!!」
「貴方がたもすぐにわかりますよ、どうすればいいのか」
そう言うと、ラボックは指を鳴らした。
その瞬間、マンティスは素早いスピードで動き、コヨーテにボールを渡す。
「食らえ、これが強化人間プログラムを受けた人間の必殺技だ!」
「ガンショット!!」
「させるか!サクリファイト!!」
雪女はボールの前に立ちふさがり、
そのままサクリファイトの体制になった。
「(あの技は・・・!!)」
その瞬間、天使が現れ、
そのままボールが雪女の胸に当たる。
「・・・ん、ぐうっ!!」
しかし、シュートのパワーに押されて
雪女は弾き飛ばされてしまう。
「危ないっス!」
地面に落ちる寸前で壁山が受け止めてくれたおかげで、
雪女は地面にたたきつけられずに済んだが、
円堂は真イジゲン・ザ・ハンドが砕かれ、
そのままボールとゴールに叩きつけられた。
「円堂くん!」
「円堂!」
「守!」
「円堂さん!」
「・・・大丈夫だ、みんな。」
「まだまだ1点!試合はこれからだ!!」
「あぁ!」
「今度こそ、止めてやる・・・!!」
そして試合再開。
さっきと同じようにボールを奪われ、
素早いスピードでパス回しをしながら、DF陣をかわしていく。
「これじゃあ、反撃どころかボールも奪えない・・・!!」
しかしじっと見ていると、
あいつらにはわずかなスキが見て取れた。
その瞬間、雪女はそのスキを突き、
見事にボールを奪い、即座に不動にボールをパスした!
「今だ、デュアルタイフーン!!」
鬼道の号令を合図に、必殺タクティクスのデュアルタイフーンが発動される。
そしてパスを回し続けて、
ボールはゴール前の虎丸に!
「行きますよ!グラディウスアーチ!!」
「・・・ビッグスパイダー!」
しかし、ボールはフォクスのビッグスパイダーで止められてしまう。
しかも、フォクスからコヨーテへの超ロングパスで、
コヨーテはDFに邪魔されることなくゴール前へ。
「今度は止める!!」
その瞬間。
「ガンシャンドワーンだ!!」
大介さんの声がグラウンドに響く。
「「そうか!そうやって気を溜めれば!!」」
俺にはさっぱりわからなかったが
守やロココは「わかったぞ!」と言った顔をしていた。
そしてコヨーテのガンショットがゴールを襲う!
「ガン、シャン、ドワーン!!」
そう叫び、右手を突き出す!
一瞬だけ何かが現れた気がしたがすぐに消え、
円堂はそのまま、ボールごとゴールに入った。
その瞬間、また大介さんが叫ぶ。
「違う!ガンシャンドワーンじゃない!!ガン、シャン、ドワーンだ!!」
「・・・どこが、違うんっスかねえ?」
「わかんない・・・」
みんなは頭に「?」を浮かべていたが、
守とロココだけは分かったらしく、笑顔を浮かべていた。
そして、試合再開。
「みんな、とにかく1点だ!」
「「「おう!」」」
だが再開早々、虎丸はマンティスにボールを奪われてしまう。
俺達は果敢に攻め続けるが、どうしてもボールが奪えなかった。
そしてそうこうしているうちに、
前半が終わってしまった・・・
「大丈夫か、守?」
「あぁ、大丈夫だ!!」
「おーい、後半からの指示を言うぞー!」
その時、大介さんの声が聞こえた。
そして出された指示は・・・
「壁山、飛鷹、雪女をFWに・・・?」
「そうだ。豪炎寺と虎丸はMF。風丸と不動はDFに下げる。」
「DFに下げるって、どういうことですか・・・!?」
「夏未」
「はい。」
そして、夏未嬢が丁寧に
ポジション替えをする理由を説明した。
「でも俺、シュートなんか撃てないっスよ!?」
「・・・だーいじょうぶだって!シュートだけ打つのがFWじゃねーから!俺だって援護するよ」
「雪女先輩・・・」
《・・・だーいじょうぶだって!なんとかなるから!私だって応援する!》
「(雪姫・・・!?)」
「どうされたんですか、監督?」
「いや・・・何でもない」
そして後半が始まった。
開始早々ロングパスで攻め上がるが、
不動がそれを阻止し、ボールをキープする。
「豪炎寺!」
豪炎寺を阻止しようとオウルが止めにかかるが、
豪炎寺のスピードを生かし、難なく避ける。
選手の持ち味を生かしたプレーで、試合は好調な方向へと向かっていった。
「行かせません!!」
しかし、ラボックとジャッカルのダブルディフェンスに、
鬼道はボールを奪われてしまう。
「今っス!ザ・マウンテン!!」
その時、壁山がザ・マウンテンでボールをラボックから奪う!
「雪女先輩!!」
そしてボールは雪女の足に。
「やったじゃねーか!」
しかし、ディンゴが雪女を止めようとする!
「今度は止められねーぜ!」
「ブリザードステップ!!」
そう言うと、雪女は指をパチンと鳴らす。
その瞬間、後ろから吹雪が勢いよく吹き、
そのまま吹雪と共に走り去った!
そして吹雪に巻き込まれたディンゴは、カチンコチンに凍ってしまった。
「あぁ、新しい技っスね!」
「虎丸!」
「はい!!」
そしてボールは虎丸に渡り、
豪炎寺と虎丸のタイガーストームがゴールを強襲し、1点をもぎ取った!
そしてそのあと、吹雪と風丸のザ・ハリケーンが炸裂し、
2点目ももぎ取った。
「士郎!」
「あぁ!」
「「アイシクルブリザード!!」」
そう叫び、ボールと共に高くジャンプすると、
俺は左足でボールの上部、士郎は右足でボールの下部を同時に蹴る!!
すると、ボールが氷に包まれて鋭くなり、
もの凄い冷風とスピードでゴールへ!
「ビッグスパイ・・・うわあああっ!」
そしてフォクスのビッグスパイダーも振り切り、
ついに3点目、逆転した!
そしてその時、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
「やった、逆転だ!!」
「やりましたね!」
「すごいっス!」
その時。
「この敗北は、私が与えた力を使いきれなかったお前たちのせいだ!!」
「ガルシルド様!?」
その時、大きな音とすさまじい風を起こして、
超巨大な飛行船が飛んできた。
そしてガルシルドが、飛行船に乗り込もうとしたその時!
「国際警察だ!ガルシルド、貴様を逮捕する!」
「国際警察だと・・・!?」
「少々お遊びが過ぎたようだな、ガルシルド」
「くっ、くそおおおお!!!!」
そしてガルシルドは警察に逮捕され、
チームガルシルドも連行されていった・・・。
「結局、あいつらも悲しい人間だったんだよな・・・」
「切ない、ですね・・・」
「守、イナズマジャパンの強さにはびっくりしたよ!君たち、あの強化人間に勝っちゃうなんて」
「ロココ・・・?」
「いや、それは大介さんの指示があったからだ」
「いいや、君たちの実力さ。でも、決勝戦では負けないからね!」
「・・・あぁ!」
その時、秋ちゃんの携帯が震えた。
「・・・病院からだわ!」
「「「!?」」」
「・・・な、なんだって!?」
「響木監督の意識が、戻ったそうよ!」
そして俺たちは、急いで病院へと向かった。
「監督!!」
「おお、お前たちか。」
「・・・もう大丈夫ですよ。凄い精神力の持ち主だったみたいですから!」
「お前たちが頑張っているのに、俺がくたばるわけにはいかんからな」
「監督・・・!」
・・・そしてその夜。
大介さんと守が居るであろう砂浜に、
俺は意を決して行くことにした。
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